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猫
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ザルツブルク音楽祭も終盤だが、私が最後に行ったのは、ヨーロッパの若手音楽家によって編成されているオーケストラ、グスタフ・マーラー・ユーゲントオーケストラのコンサートである。指揮は、まだ20代後半の新鋭、ロレンツォ・ヴィオッティ。会場のフェルゼンライトシューレの狭い通路から、100人を超える若い団員たちが続々とステージに登場するさまは、壮観だった。 1曲目は、ウェーベルンの「夏風のなかで」。「大オーケストラのための牧歌」という副題がついているが、作品番号はない。寡作の作曲家ウェーベルンが21歳の時に完成させた、習作である。後期ロマン派的色彩の濃い、題名のとおり牧歌的な曲で、若い指揮者・若いオーケストラにはふさわしいのかもしれないが、指揮者は過不足なく演奏し終えることに精一杯で、オーケストラは力量を十分発揮できない中途半端な演奏に終わってしまった感がある。少なくとも、聴衆がこのオーケストラに求
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