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都知事選
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『オマール、最後の選択』写真クレジット:Adopt Films 分離壁に囲まれたパレスチナで暮らすオマール(アダム・バクリ)はパン屋で働く若者。将来を誓い合った高校生のナディア(リーム・リューバニ)と会うために、危険を犯して分離壁を越えるような情熱的な若者だ。そんな彼はナディアの兄であるタレク(エヤド・ホーラーニ)がリードするパレスチナ自由戦士のメンバーでもあった。 ある晩オマールは、幼馴染みのタレックとアムジャド(サメール・ビシャラット)と3人で、かねてより計画していたイスラエル兵の狙撃を果たす。発砲したのはアムジャドだったが、その後イスラエル軍警察に追われ、オマールだけが捕まる。厳しい拷問の末、彼は狡猾な捜査官ラミ(ワリード・ズエイター)の罠に掛かり、イスラエル側への情報屋として釈放された。 釈放後オマールは仲間から裏切り者のレッテルを張られ、ナディアへの恋心とタレクを居所を掴みたいラ
"The Act of Killing" 写真クレジット:Drafthouse Films 異様な映画を観てしまった。いや1回で観続けることができなくて、なんどもストップしながらようやく全編を観た。異様であると共に、私が単純に「悪」と思っているものの正体は何なのか?というかなり面倒な問いと向き合うハメになった。 20世紀最大の虐殺の一つとも呼ばれるインドネシアで起きた大量虐殺。スカルノ政権崩壊後、1965年から66年にかけて共産党員とおぼしき人物や中国人らを次々に連行して、虐殺をした事件のことである。 殺された人の数は50〜100万人とも言われるが、その実態はインドネシアで未だに歴史の闇に放置され、不問に伏されたままだ。 本作はその大量虐殺の際に、殺人部隊員として自らの手で1,000人は殺したと豪語するアンワー・コンゴと彼の片腕、そして殺人部隊にいた仲間たちの姿を追ったドキュメンタリー映画
"West of Memphis" 写真クレジット:Sony Picture Classics えん罪事件を扱ったドキュメンタリー映画はたくさんあるが、映画を通して事件解決の過程をみせていくという作品はあまり見たことがない。ウソと偏見、疑惑だらけの証拠と強要された自白などでグルグル巻きになった事件の問題点を一つ一つひも解き、最終的には真犯人と思われる人物まで割り出していく過程は、極上のミステリー映画を見ているよう。無駄な描写を省き、2時間半を緻密な構成で見せていく優れた映画作品だ。 このえん罪事件についてはすでに秀作ドキュメンタリー『パラダイス・ロスト』3部作が作られているので、知っている人も多いだろう。1993年アーカンソー州ウエスト・メンフィスで8歳になる3人の男の子が殺害され、地元のティーン3人が逮捕されて有罪になった事件である。 当初、被告らがヘビメタのファンで悪魔崇拝者などのレッ
写真クレジット:NYタイムズ 8月28日、『性の弁証法』を書いたシュラミス・ファイアーストーンが亡くなった。67才だった。彼女は『性の政治学』を書いたケイト・ミレットと並んでラディカル・フェミニズムの思想を打ち立てた人で、70年代当時、私を含めた多くの女達と女解放運動に大きな影響を与えた。 日本では知る人が少ないのか、この記事を書いている9月2日現在、日本のメディアではどこも報道していない。だが当地ではNYタイムズを初めとしたメジャー・メディアなどが軒並み彼女の死を報道し、彼女の生い立ちとラディカル・フェミニストとして果たした役割と業績を伝え、彼女が米国社会に大きな影響を与えたことを伺わせている。 今回始めて知ったことだったが、彼女の思想家としての活動は70年代の初期に終わっていたようだ。80年代になって発症した精神分裂病のために入退院を繰り返し、今で言う引きこもり状態のまま30年近く住ん
写真クレジット:Clear Compass Media 「金融街を占拠せよ」運動にアンテナを広げていたら、目からウロコがポロポロ落ちるドキュメンタリー映画に出会ってしまった。繁栄、成長という意味の『Thrive』というタイトルのドキュメンタリー映画で、眠っている意識の覚醒から社会変革へ向かって行こうという明確なメッセージが、どんよりと曇った脳ミソを晴れ晴れとさせてくれた。 一言で説明するのが難しいのだが、9/11テロ事件からイラク戦争、リーマンショック、危険な原発への固執、環境破壊、劣化する医療制度、さらにはUFO、ミステリー・サークルなど、自分の中でバラバラに存在した現代社会への疑問や未知の世界への謎が、この映画を観て一つに繋がったのだ。世界の仕組みがすっきりと見えた感じで、見終わると元気モリモリ、勇気リンリンだった。 この映画を作ったフォスター・ギャンブルは若い頃に、なぜ世界には貧困や
『ヤング≒アダルト』写真クレジット:Paramount Pictures だらし無い格好でポーズするシャーリーズ・セロンのポスターを観て、あまり観る気が起きなかったのだが、外見に騙されることなかれ。しっかりとした歯ごたえのあるダークコメディの秀作だ。 脚本は07年に大ヒットした『ジュノ』のディアブロ・コーディのオリジナルで、監督も同作で組んだジェイソン・ライトマン、息のあった二人のコラボが本作でも成功している。『ジュノ』の愛らしさはないが、30を過ぎてもティーン時代から抜け出せない大人少女の懲りないしぶとさを描いて面白かった。 ミネアポリスで一人暮らしをするバツイチのメイヴィス(セロン)は、ヤング・アダルト小説のゴーストライター。ややアル中気味で、ある朝二日酔いで目覚めると、昔のボーイフレンド、バディ(パトリック・ウィルソン)から子供の誕生を知らせるメールが届く。生まれ故郷の田舎町で幸せな
脳を持って熱心に語るテイラー。この18分の講演がネット上で200万回以上のヒットを続けている。 http://www.ted.com/talks/view/id/229 写真クレジット:TED Conference 前回の"A New Earth”の読書会の記事で本の内容を充分に説明できなかったので、今回はその続き。本の副題でもある「生きる目的にむけた覚醒」について考えたい。 著者エックハルト・トールによると、私たちの頭はいつも動いており、様々な考えが扇風機のようにグルグル回っている。瞑想をしたことがある人ならピンと来るだろう。今日は何をするかから始まり、自分を責める声や他者への批難などの否定的な声や未来への不安を掻き立てる声がよく聞こえる。 トールは、人間の苦しみの多くは不断に続く断定的で否定的な声と自分が一体化してしまうところから始まるという。しかも、その一体化した自分が嫌で堪らない。
やや古いニュースになるが、4月7日に作家の桐野夏生さんにインタビューをした。この春『OUT』に続いて『グロテスク』の英語版が出たので、その宣伝のために全米の各都市を訪れていたのだ。サンフランシスコに来るのを知ったのは、彼女が来る少し前のこと。正月に日本で購入した彼女の本が2月末に船便で届き、それらをすべて読了してクスリが切れたみたいになってK書店に走った時だ。 <愚かなる熱情> 入り口に桐野さんのサイン会のお知らせがあるではないか。宝くじに当たった気分。神様のお導きだ、絶対にインタビューを申し込もうと即座に思い、未読の『グロテスク』やら『魂萌え!』など著作4作、上下巻7冊の文庫を買って帰った。 即、古い名刺を探し、05年秋に私の本が出た時のK書店との苦い思い出(当店はすべて買い取り制なので、売れる可能性のない本は置けないと本の扱いを断られた)を掻き消しつつ、店長らしき男性にメールを出す。
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