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さて、ほぼ3年ぶりの投稿となりますが、、、昨日の英国総選挙結果の体勢が判明したので、速報ベースの分析を試みたいと思います(追記:数字を確定値で更新しました)。 疑問 前回総選挙で躍進して保守党と連立政権を組んだLibDemは一人負け状態で、前回23%まで伸びた得票率が今回は7.9%。全体の投票率は65%から66%へと微増です。さて、この人たちは今回、どこへ行ったのでしょうか。下記は、前回2010年の総選挙との比較での今回の得票率の増減です(例えば、UKIPは前回から得票率を9.5%上げている)。 UKIP +9.5 SNP +3.1 Green +2.8 Labour +1.5 Conservative +0.8 Liberal Democrats-15.2 前提 A) もともと中道左派のLibDem票が極右ともされるUKIPへ流れることは考えづらいでしょう。UKIPの得票率の増加は、その
さて、市長選挙の活動についてはブログに書けない、などと言い訳をしているうちに1ヶ月も間が空いてしまいました。。。今日は英国の地方自治について少し書きたいと思います。のっけから人頼みで恐縮ながら、英国の地方自治について、わりと詳しく調べたい方には、自治体国際化協会のレポートがおすすめです。以下に私が書くことのきちんとしたデータもこちらに載っていることと思います。 地方分権について書こうと思った理由は、現在、ロンドン市長選挙の活動をしているから、ということもありますが、それだけではありません。5月3日の選挙日には、ロンドン市長選挙だけではなく、その他のイギリスの12の大都市において、ロンドンと同じように公選市長制を導入するかどうかの住民投票が行われます。背景として、イギリスは日本とは異なり、従来はすべての自治体で、直接公選首長制ではなく、議会のリーダーがその行政権を持っていたことがあります。
イギリス議会のウェブサイトparliament.ukは情報が非常に充実しています。議員の情報はもちろんのこと、議会の本会議や委員会の開催日程、それらの議事録、法案の審議状況など膨大な情報が公開されています。それとあわせて、議会の仕組みを紹介する情報も充実しており、時間がある時になるべく目を通すようにしています。今日は、そのうちの採決の説明の中で見つけた、いくつかの小ネタをご紹介したいと思います。 重要採決 Three-line Whip イギリスには院内総務whipという、政党ではなく公的な役職が、与党および(主な)野党ともに用意されています。彼らの仕事のミッションは、基本的には各政党のリーダーの意向に沿って、党内の投票行動をとりまとめることです。サッチャー元首相も、このChief Whipを内閣の強制手段Cabinet Enforcerとして使っているとして、有名でした。Whipは毎週、
保守党主流派 (frontbenchers) は、その推進する改革の実行をめぐっていろんな勢力と戦う必要があります。連立パートナーである自民党との戦い、与党内の非主流派の議員(backbenchers)との戦い、改革の対象となる抵抗勢力との戦い、そして、最大野党である労働党との戦い、これが現在の主な「戦場」でしょう。1つ目の自民党との戦いは、もっとも政治的な要素の強い部分であり、基本的には官邸と保守党の中枢で行われます。2つ目の与党議員との戦いは、1922 Committeeと呼ばれる、日本で言えば与党政調と呼ばれるところを中心に行われます(ただし、この1922 Committeeと日本の政調はその性格がかなり異なります)。私が働く保守党の調査部は基本的には、これらを経た政府方針を実現するために、残りの2つの戦いをサポートしています。3つ目の改革の対象となる抵抗勢力との戦いについては、調査
常々、政府統治のあり方を常に見直すことが、イギリス政治の役割の1つとして、広く浸透しているように感じます。単に大きな政府か小さな政府かという、イデオロギー的な対立軸だけではなく、政府統治の様々なイニシアチブがイギリスで実現しました。小さな政府を志向するエージェンシー制度や民営化 (Privatization)、医療や教育などの公的機関に競争原理を導入する準市場 (quasi-market) 、民間への事業リスクの移転を狙った民間資金等活用事業 (Private Finance Initiative)、行政における無駄の排除や生産性の向上を狙った業績評価指標 (Performance Measurement) 、中期的な観点からの財政運営を可能にするための中期財政フレーム (Medium-Term Expenditure Framework) など。イギリス発祥とは言えないものもありますが、
目次 序章:日本人初の英国与党党本部での経験を勝ち取るまで 第1章:イギリス与党保守党本部から見たイギリスの政府・与党 第2章:イギリス議会から見たイギリスの首相と国会議員 第3章:ロンドン市長の選挙対策本部から見たイギリスの選挙 第4章:イギリス政治のインサイダーから見た2015年総選挙 第5章:ロンドン大学政治経済学院(LSE)から見た日英政治比較 終章:日本化するイギリス政治、イギリス化する日本政治 (1)日本化するイギリス政治、イギリス化する日本政治 (2)イギリス政治と日本政治の変化の背景にはソフトな社会構造の変化がある (3)統治機構の議論に「答え」はない (4)拙遅を受け入れるのか、拙速を受け入れるのか 本文 本連載では、日本とイギリスの政策変更の傾向と、その要因としての統治機構の相違を、総じて、現状維持か現状変更かという視点で捉えてきた。それを改めて、政策変更の度合いという
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