朝日新聞やテレビ朝日の情報番組で、「PCR検査を倍にすれば、接触5割減でも14日で収束」「4倍にすれば接触制限なしで8日で収束」(これに対し、接触8割減の場合は23日)との論文が報じられている。 digital.asahi.com まず、もとになっている論文は、感染予測モデルの改良可能性を提案するものだ。感染症以外の分野の研究者からも問題提起がなされ、こうした議論が活性化するのは素晴らしいことだと思う。 しかし、これが現実に適用できる計算であるかのようにメディアが報じるのは、大いに問題だ。 現実に引きうつし、4月の緊急事態宣言の際、「接触8割減」に替えて「検査2倍、接触5割減」をとっていたと考えてみよう。報道だけをみれば、「論文によると、もっと早く収束したはず」と思う人も多いだろうが、そんなことはあり得ない。 短期収束のロジックは、記事でも説明されるとおり、検査をもっとやれば、感染者を多く