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日本においては、2020年から2021年にかけて斎藤幸平の『人新世の「資本論」』が30万部以上を売り上げるベストセラーとなった。この本の第2章はグリーンニューディールへの批判に費やされている。そのため、日本における気候危機への関心が高い読者層には、グリーンニューディールに対して否定的・批判的な立場をとっている方も案外多いのではないかと予想する。 しかし、斎藤のグリーンニューディール批判は文献の引用の仕方がしばしば不正確であり、また批判対象であるグリーンニューディール政策の要約にも不正確な部分が多く、特にグリーンニューディールやこれに関連する諸問題について予備知識がない読者には大きな誤解を与えてしまう恐れがある議論となっている。ここでは不正確な箇所の指摘と修正を網羅的に行うことは、時間の都合上できない。代わりに、このグリーンニューディール批判の問題を示す一つの例として、『人新世の「資本論」』
ヤニス・バルファキス(聴き手:ロバート・ジョンソン、新経済思想研究所INET所長) ヤニス・バルファキスはギリシャの現職国会議員。経済学の教授としてアメリカやイギリス、ギリシャやオーストラリア等で教鞭をとった後、2015年1月に急進左派連合(シリザ)所属議員として政界入り。欧州委員会・欧州中央銀行・国際通貨基金の三者からなる債権集団、通称「トロイカ」からギリシャの財政を守るために財務大臣として死闘を繰り広げる。しかしトロイカの巧みな戦術の前にツィプラス内閣は内部分裂を起こし、同年7月にバルファキスはトロイカへの降伏書とも言える覚書(MoU)への財務相署名を要請されたが、これを拒否して辞任。その後は2016年に「欧州民主主義運動2025」(DiEM25)を、また2018年には「プログレッシブ・インターナショナル」を立ち上げ、国際的な民主主義運動を盛り上げ続けてきた。2019年にはDiEM25
アンドリュー・ヤン × ルトガー・ブレグマン アンドリュー・ヤンは2020年アメリカ大統領選挙の民主党候補者であり、アメリカのベーシックインカム運動の第一人者でもある。従来の政治思想にとらわれない自由なスタイルのおかげで急速に支持が広がり、民主党予備選挙では30名以上の候補者の中から有名政治家を次々と追い越してトップ6にまでのぼりつめた。日本では拙訳『普通の人々の戦い』が今年出版されている。現代のアメリカに生きる「普通の人々」が直面している問題を網羅した作品だ。ルトガー・ブレグマンはオランダ出身の歴史学者・哲学者であり、ヨーロッパにおけるベーシックインカム思想の期待の星である。前作『Utopia for Realists』(現実主義者におくるユートピア)は『隷属なき道』という邦題で2017年に和訳が出版されている。今回のポッドキャスト対談はブレグマンの最新作『Humankind: A Ho
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