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円安とは
lovemochio.hateblo.jp
夫が告知を受けた一昨年、知人の紹介でまだ二十代のがん治療中の女性と知り合った。彼女が去年の暮れに亡くなったと聞いて夫と二人でご家族に会いにいった。三十代になったばかりだった。 告知直後、何か役に立つ情報はないかと片っ端からがんブログの梯子をしていた頃、何よりショックだったのは最新ブログに「家族のものです。この度」ではじまる知らせが綴られていることだった。がんブログを梯子するとこうした最終エントリーが続く。バタバタ人が死んでいく。がんだから死ぬのだ、そしてそのがんが我が家へやってきたのだという気持ちになる。 人はいつか死ぬ。けれども普段わたしたちはそれはまだ先のこと、髪がすっかり白くなり、皺だらけの顔を鏡で見る頃だと思っている。平均値の出し方は知っていても、平均寿命とは大半の人がその年齢まで生きるという意味だと思っている。時ならぬ死は大きな衝撃をもたらすが、実際には「時ならぬ」わけではなく、
ご近所さんが咽頭がんで亡くなったことを昨日知った。わたしももちおも落ち込んでいる。 いま私たちは古い分譲団地に住んでいる。団地に住むのははじめてで、引っ越しが決まったときは未知なるご近所づきあいの世界に身構えた。しかし実際住み始めてみると回覧板をまわす以外にこれといった繋がりはなく、名前を憶えたのは同じ階の方だけだった。 団地で暮らし始めて数年経ったある朝のこと。玄関前を掃除していると日焼けした恰幅のよい年配の男性がクーラーボックスを抱えて階段を上がってきた。知らない人だったけれど、なんとなく声をかけやすい雰囲気があった。 「おはようございます」 「お?おはよう」 「何を釣ってこられたんですか」 「鯵」 「へー!いーなー」 「うちじゃ食べないの。みんな近所にやっちゃう」 「えー、うちもほしい」 「鯵、好きか?」 「すきです!」 「自分でさばける?」 「がんばれば!」 「なーんだ、じゃあさば
告知から5年前、2011年の秋に「ライフプランナーから保険の見積もりを受けてみませんか」という電話がプロバイダー経由でかかってきた。 その年わたしたちは3.11の震災と原発事故を深刻に受け止め、今後の住まいや仕事について長期的な視点で考えなおそうとしているところだった。当時は掛け捨ての共済に入っているだけで、もしものときに保険金代わりに使えるまとまった貯金もなかった。 当時もちおは35歳。デスクワークに就いていて、厄介なピロリ菌も無事除菌し終わりましたと病院でお墨付きをもらって数年経つ。今後年齢が上がると掛け金は上がるし、デスクワークを続けている保証もない。ほかの病気で引っかかったら入れない。入るならいまだ。 アドバイザーのSさんは見るからに仕事が出来そうな人だった。資料がごっそり入ったデカくてゴツくて真っ黒で、いかにも重そうな鞄を持ってやってきた。昔のお医者の往診鞄みたいだ。 わたしたち
このブログのこと これはわたしが「はてこはときどき外に出る」という雑記ブログに書いていた夫とガンの話をまとめるためにはじめたブログです。当時数多くのガン関係ブログを読みましたが、スキルス胃がんについては手術せず抗がん剤を中断して長期的に安定している方を見つけられませんでした。人間ですから永遠に生きるわけにはいきませんが、夫が休薬して10ヵ月のあいだ元気でいられたことが、どなたかの励みになればと思っています。 kutabirehateko.hateblo.jp 夫のこと ※2017年11月追記 以下は様態が安定していたときの生活習慣 2017年3月現在41歳。2016年1月にスキルス胃がんステージ4の診断を受けましたが、現在は転移も見られず、血液検査、CT,胃カメラすべて異常ありません。生活で気をつけていることは糖質を減らすこと、リポゾームビタミンC1000mgを数時間おきに飲むこと、コーヒ
2016年1月13日に胃がんの告知を受けたと夫のもちおから電話があった。 4年前の2012年2月、もちおは人間ドックで胃のバリウム検査に引っかかり、要再検査の通知を受けていた。同年5月に転居、転職をしたので、移転先で胃カメラの検査を受けようと考えていた。転居先には胃カメラを飲ませるのがめっぽううまいと評判の医者がいたが、もちおは忙しさにかまけて胃カメラ検査をずるずる先延ばしにしていた。 さらにバリウム検査に先立つこと数年前、もちおは胃痛で内科にかかり、ピロリ菌の駆除をした。もちおは疲れたとき、悩み事があるとき、よく腹痛を訴えた。「お腹が痛い、ここに手をあててほしい」とわたしの手を取り、左の脇腹にあてる。そんなときもちおのお腹はそこだけひんやり冷たくて、いかにも具合が悪そうだった。しかしもちおはいよいよになるまで病院へいかなかった。 人間ドックで引っかかり、忠告を受けてピロリ菌駆除のため胃カ
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