1.はじめに 東京メトロ南北線は、1991年11月に駒込駅-赤羽岩淵駅間が開業しました(当時は帝都高速度交通営団の南北線として)。駒込駅から南の方はまだ開業していなかったため、南北線は営団の中で「陸の孤島」のような存在でした。 それでは開業に際して南北線の電車はどこから地下に入れたのでしょうか…。今回はその謎を明らかにします。 2.神谷堀公園の下には南北線の王子車両基地がある 写真1 空中写真(2013年2月) 前回お話した通り、神谷堀公園の下には東京メトロ南北線の王子車両基地があります。南北線建設史には王子車両基地に関する記載があり、空中写真を建設史中の図と対比すると、写真1の黄色い線で囲まれた範囲が王子車両基地であることがわかります。構築物とその概要は下記の通りです。 (1)車両搬入庫(地上1階) 地上から車両を搬入するためのもの 搬入口(5.5m×26m)とクレーンあり (2)車両基