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猫
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(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) ((「羊をめぐる冒険」書評)に戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。また、「ノルウェイの森」のネタバレ言及がありますので、ご注意願います。 (この小説に謎はありません。謎は小説内で解かれています。「いや、ここがわからん。」という方はコメント欄に質問願います。) 愛する人を失ったとき、残された人間はどう生きれば良いのか?そんな重大な悲劇ではなくても、現実世界で生きていくのがつらい人間はどう生きればいいのか? いろいろな解答があるのでしょうが、想像の世界に生きるという選択枝があります。想像の世界は「自分の世界」です。想像の世界では愛する人は死なず永遠に生き続けます。想像の世界に羽ばたけばつらいことも忘れられます。 小説家は想像の世界を書くのが仕事です。だから、想像の世界に生きることの危険性を知っています
(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) 「村上春樹の小説を読んだんだが、全然面白くない。面白さを説明してくれ。」という質問をされることがたまにあります。例えば、こんな感じです。 恵比寿のオシャレでもない、バーでもない居酒屋で会社の同僚たちと飲んでいるとします。そこで職場の先輩が、私の趣味が読書であることをどこからか聞いて、こう聞いてきます。 先輩:(以下「先」:「○○さん、本読むんだってね?」 私:「ええ、まあ」 先:「最近どんな本読んでるの?」 私:「歴史物とか・・・。」(ここで、「村上春樹とか・・・」とは絶対に言ってはいけません。人によっては地雷の話題です。) 先:「例えば?」 私:「司馬遼太郎とかですかね。」(嘘つけ。最近司馬遼太郎読んだのは何年前だ。) 先:「最近売れている村上春樹の新作とか読んだ?」 私:「あー、読みました。」 先:「どうだっ
(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) * 激しくネタバレしています。ご注意願います。「風の歌を聴け」「ノルウェイの森」へのネタバレ言及があります。 それでは、「羊をめぐる冒険」の書評を始めます。 1.「先生」とは誰か? 鼠の父親です。しかし、鼠の父親は家庭用洗剤の会社の社長(「風の歌を聴け」)であって、右翼の大物ではないはずです。だから、「先生」は象徴的な意味での鼠の「父親」です。 と、初め思っていたのですが、この小説を読み返すと物語的には本当に「先生」が鼠の父親であってもおかしくないかな、と思いました。根拠は以下のとおりです。 ① そもそも先生は正体不明の人物です。インタビューも写真撮影も一切許可されていません。ですから、表で会社の社長をやっていて、裏で右翼の大物であってもおかしくありません。 ② 「先生」は十二滝町の
(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」への言及があります。 それでは、「アフターダーク」の書評を始めます。 この小説はいくつかの大きな謎があり、それを解いていかないと小説の意味はよく分からないかと思われます。正直初めてこの小説を読んだ時の感想は「訳の分からない小説だ」ということでした。今回再読してみて、訳の分からなさは変わりませんが、とりあえず読み解いていきたいと思います。 以下に、この小説の大きな疑問点を上げていきます。 Q1 高橋は何者か? 高橋は、この小説の主人公の1人のような感じで登場しますが、その言動はかなり不審です。これについては、後で詳細に見ていきます。 Q2 白川は、この小説の他のパートとどのような関係があるのか? ホテル「アルファヴ
(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) * 激しくネタバレしています。ご注意願います。また、『ノルウェイの森』のネタバレ言及がありますので、ご注意願います。 では、「1973年のピンボール」の書評を始めます。 1.「失敗作」? この小説は、ある意味「失敗作」です。「失敗作」といっても、世間一般的な意味とはまた別の意味です。この小説は、ある目的のために書き始められ、目的に到達できないまま終わります。目的に到達できなかった意味で「失敗作」です。これに対して、「成功作」もあります。 この小説の目的は、2つありました。 ① 小説(幻想)世界で直子と邂逅し、直子の自殺の原因を解き明かす。 ② キズキの自殺の原因を解き明かす。 そして、2つの目的はこの小説では達成されず、後の作品に委ねられます。 ①の原因は「ノルウェイ
(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページ(「ねじまき鳥クロニクル」書評 目次)に戻る) *激しくネタバレしています。「ノルウェイの森」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」への言及があります。 それでは、「スプートニクの恋人」の書評を始めます。 「ノルウェイの森」書評(「ノルウェイの森」書評⑫~この小説の結末は? 参照)でも触れたように、この小説はすみれが「ノルウェイの森」における主人公の立場になり、「ぼく」が緑の立場に入れ替わる小説です。そして緑の立場である「ぼく」は、地獄巡りをしているすみれを待ち、すみれが現実世界に戻って、電話で「ぼく」に告白してきたのを受け入れます。 この小説の構造は以下のとおりとなります。 1.すみれが、ミュウに恋をする。 2.ミュウが、自分の「過去」をすみれに告白する。 3.すみれが、ミュウに告白する。
☆『騎士団長殺し』への質問は、村上春樹『騎士団長殺し』読了。までお願いします。 ☆☆目次☆ ☆ *激しくネタバレしています。ご注意願います。 ☆はじめに~「村上春樹はどこが面白いんだ?」 ☆「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は推理小説である。 目次・更新履歴 ☆「ノルウェイの森」書評①~⑫ 目次 ☆「風の歌を聴け」書評 余談~「僕」のついた1つの嘘とは? ☆「1973年のピンボール」書評 ☆「羊をめぐる冒険」書評 ☆「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」書評 ☆「ダンス・ダンス・ダンス」書評 目次 ①~⑦ ☆「国境の南、太陽の西」書評 「国境の南の南、太陽の西の西」(パロディ小説) ☆「ねじまき鳥クロニクル」書評 目次 ①~⑥ ☆「スプートニクの恋人」書評① 「スプートニクの恋人」書評②~「欠落部分」を想像する ☆「海辺のカフカ」書評 目次 ①~④ ☆「アフターダーク」書
(目次に戻る)(初めてこのblogに来られた方は、まず目次をご覧ください。) (前のページに戻る) *激しくネタバレしています。ご注意願います。 (この小説は曖昧な部分が多く、確定的な解釈は難しいです。このため、以下はあくまで個人的な解釈であり、他にもいろいろな解釈があり得るであろうことをお断りしておきます。) この小説はホラー小説で、主人公が過去に捨てたはずのものに追いかけられるという話です。 主人公は、中学校になると島本さんと会わなくなり、高校時代に付き合ったイズミとはひどい裏切りをする形で別れます。島本さんは、過去への憧れの象徴であり、イズミは過去に傷つけてきたものの象徴です。 タイトルの「国境の南」は(原曲の指すメキシコではなく)、「よく分からないけれど、おそらく素晴らしいところ」であり、「太陽の西」は、破滅に取りつかれた人間(ヒステリア・シベリアナ)のことを指します。人間は「よく
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