病棟でも外来でも手足が痺れる患者さんは少なくありません。 今回は多発神経障害(ポリニューロパチー)の考え方をまとめてみました。 【ポイント】 ・多発神経障害(ポリニューロパチー)は意外と多い ・手袋靴下型の神経障害では多発神経障害を疑う ・症状は神経の長さに依存することが多く、つま先から始まる ・手の症状は下腿の症状が膝まで達したら起こる ・多発神経障害を疑った時には症状と身体所見から大径線維障害か小径線維障害か区別する ・ 大径線維障害では触覚・位置覚・振動覚の障害が出る、小径線維障害では温痛覚障害が出る ・小径線維障害では灼熱感のような疼痛が特徴的 ・神経伝導検査では大径線維障害のみ異常となる ・異常となるパターンは軸索障害が最も多い ・多発神経障害の原因で最も多いのは糖尿病で多くて半数を占める、次いでアルコール性など(ビタミンB群欠乏も多いという報告あり) 《多発神経障害の疫学》 ・