「半農半X」というライフスタイルが、近年注目されています。これは、京都府綾部市在住の塩見直紀氏が1990年代半ば頃から提唱してきたライフスタイルで、自分や家族が食べる分の食料は小さな自給農でまかない、残りの時間は「X」、つまり自分のやりたいこと(ミッション)に費やすという生き方です。農のある暮らしをしながら、自分が大切だと思うこと、大好きな仕事をすることで、精神的に満たされるというこの半農半Xという暮らし方は、収入が減少しても心豊かな暮らしをしたいという人たちから共感を集めています。特に20代〜40代が関心を示しているといわれています。 「X」にあたる部分は人それぞれ。農的生活をしながらNGOで活動する「半農半NGO」や、「半農半ライター」「半農半歌手」「半農半保育士」などさまざまです。塩見氏の著書『半農半Xという生き方』(ソニー・マガジンズ新書)にも、半自給的な「小さい農」を営みながら、