撮影/森カズシゲ 血液型別に行動や性格を分析した『自分の説明書シリーズ』が累計540万部を突破するなど、根強い人気の血液型診断。僕らが幼いころから日本では「A型の人は几帳面」など、血液型ごとにステレオタイプな性格イメージが定着している気がするけれど、これっていつごろ生まれたんだろう? 「血液型が発見されたのは1900年で、それから約20年間世界中で血液型と性格についての研究が行われました。その研究結果を参考に、心理学者の古川竹二氏がまとまった学説にして発表したのが、1927年のこと。今でこそ血液型診断は遊びの一種として親しまれていますが、1920年から1930年代にかけては学問的に根拠のある説として考えられていたんです」と語るのは、帯広畜産大学・大学教育センターの渡邊芳之教授。 この古川学説は、1930年代に入ると医学者を中心に批判を浴び、消えてしまったとか。しかし、能見正比古という作