安倍内閣は武器輸出三原則に代わる新たな武器輸出管理原則の素案を与党に示した。これまでは原則、武器輸出を禁止してきた方針を撤廃。三原則のうち「共産圏」と「国際紛争の当事国」への輸出を認めない項目を削除する。そのうえで、「新三原則」を設け、テロ支援国や国際条約の違反国に輸出しない仕組みを作る。ただ公明党には慎重論が根強く、与党内の調整が難航する可能性もある。 武器輸出三原則は1967年に策定され、三木内閣が76年、原則輸出禁止を決めた。ただ、個別に官房長官談話を出し、「例外」を認めてきた。今回の素案はこの輸出禁止の方針を撤廃し、新原則に反しないものは輸出できるようにする内容。安倍内閣は与党内で合意を得た上で、閣議決定する意向だ。実現すれば戦後の安全保障政策を大きく変えるものとなる。 従来の三原則のうち、「国際紛争の当事国」の項目を削除したのは、安倍内閣が昨年3月に三原則の例外として認めた次期主