事故米納入先、深い傷 混入ないのに取引停止・補償重荷(1/2ページ)2008年11月7日7時31分印刷ソーシャルブックマーク 鶏肉の卵包みなどを作る工場は多くのラインが止まり、奥では使わない機械を従業員が掃除していた=浜松市、小宮路勝撮影 カビが生えたり、農薬で汚染されたりしていた事故米を、そうとは知らずに買い取った企業が苦境に追い込まれている。取引の打ち切りや、後始末の費用負担が重くのしかかる。農林水産省は10月末、風評被害を受けた企業への経営支援策を打ち出したが、本当に信頼は元に戻るのか。関係者は不安でいっぱいだ。 ◇ 浜松市にある「すぐる食品」の工場。午後2時半、パートの女性従業員らが黙々と機械の掃除をしていた。主力商品の厚焼き卵やオムレツなどの生産ラインは11月に入っても止まったままだ。「本当ならこの時間、全部の機械が動いているはずなのですが」。古橋徳重工場長は肩をすくめた。 カビ