委員らにヘルメットを使って冑の位置を説明する関係者ら。手前の塊がウレタンで保護された頭部(渋川市の県埋蔵文化財調査事業団で) 渋川市の金井東裏遺跡から出土した甲(よろい)を着た人骨について、県教委は3日に開いた調査検討委員会で、冑(かぶと)のほか、新たに古墳が見つかった事などを報告した。 発表によると、今回発見された冑について、後頭部を守る「しころ」とほお当てに、つなぎ合わせて形作る小さな鉄板の小札(こざね)が甲と同様に使われ、しころには25枚程度の小札が4段に、ほお当てには10~12枚の小札が5段につなぎ合わされていた。 九州大の田中良之教授は「最初は冑をかぶっていて、脱いだ後に両手で持っている時に被災し、冑ごと倒れたのではないか。被災の状況をリアルに示す現象と思う」と説明した。 また、甲を着た人骨が出土した隣の調査区から、直径8・3メートル、高さ0・8メートルの古墳が発見されたことも公