「正倉院宝物を受け継ぐ―明治天皇に始まる宝物模造の歴史」展が12月23日から2024年2月25日まで明治神宮ミュージアム(東京)で開催されます。展示されるのは、正倉院宝物の「再現模造」です。1300年が経った宝物の実物は、毎年秋に奈良国立博物館で開催される「正倉院展」で公開されています。では、なぜ改めて模造が必要なのでしょうか? 前 宮内庁正倉院事務所長の西川明彦さんが2023年春に刊行した『正倉院のしごと 宝物を守り伝える舞台裏』(中公新書)から、著者と出版社の許可を得て、この疑問に答えてくれる「第5章 宝物をつくる――模造」の一部を試し読みとして公開します。(一部洋数字化や改行などをしています) ※1月20日(土)に西川さんによる「正倉院宝物を受け継ぐ―明治天皇に始まる宝物模造の歴史―記念講演会」が明治神宮で行われます。講演会のチケット購入は美術展ナビチケットアプリ(スマホ)で。 「第