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於 「VIVID セクシュアリティを考える会」定例会 二〇〇三年 一一月二九日(土) 発表者 前田彩 1.非性愛的カミングアウト ―――Not from the closet, but from the woodwork ・Aセクシュアルって何? こんなたわけた質問をする田舎者はこの場にはいない、と いうのを前提に話を進めるつもりですが一応解説しておきます。 性的欲求、性的指向を持たない人のこと。恋愛もしないもの と思われがちですが、当事者側の認識では恋愛はするが 性行為はしないという人もAセクシュアルに含まれます。 ・Aセクシュアルって病気? 病気ではない、と答えることもできるけれど、それでは罠に はまることになります。わたしたちが必要としているのは 健康という称号ではない。自分の生を肯定するか否かを医療と いう権力の裁
プロレタリウス──ローマ帝国の版図において、プローレー(子供)以外に国家に差し出すものを持たない貧民のこと。プロレタリアの語源である。 つまりわれら(って誰?)単身かつアセクシャルの貧民はプロレタリウス─プロレタリア未満なのだ。プレカリアート(不安定なプロレタリアートって同義反復だよなあ)ならまだしも、種の再生産にも貢献しない死滅へと向かう階級、それがわれわれの偽りなき姿だ。一時的な「共にある」ことがわれわれの唯一最大の態様にして武器だが、それは「共に平等に死んでしまう」(=ついには「共にならない」)ことを予め包含している。慌てなくとも平等の時間はやがてくる。 さらにいえば、一皮むけば皆同じであるはずの骸骨・髑髏こそが、この死滅するしかないプロレタリウス未満階級、あるいは階級形成に関与しないミソッカスに共通するただ一つのイコンである。聖プレカリアートだのマリアだの、無意味という贅沢で虚
分裂失調症研究 増刊号 『特集 : 分裂ファンダメンタリストの信仰告白』 より 分裂スペクトラムで精神病で人格障害で…… こういう自己紹介をするたび、きまって 「そんな病気にはみえない」「普通にみえる」 とおっしゃる非分裂の方が現れます。 はじめのころはその言葉の真意がつかめず、 てっきり半端な障害者がよくあびせられる 「その程度で障害者づらするな」という非難を婉曲に いわれたのだと思っていました。 障害や病気をアイデンティティにすることを「甘え」「後ろむき」と 断じて攻撃する人も多いのでそれなのかと考えたり、 「あなたにはまだまだ分裂が足りない、 分裂者を名告るのはもっと修行を積んでからにしなさい」と 叱咤激励されているのだと思いこんで発奮したりもしました。 いずれにしても肯定的な評価だとは受け取れませんでした。 でもそれは
於 A-menace 「VIVID セクシュアリティを考える会」 共催企画 『性をめぐる“正常”幻想を撃つ 恋愛は本当に必要か? ――非性愛者・性愛者、それぞれの立場から』 二〇〇四年 五月一五日(土) 発表者 前田彩 1.いかにも、わたしは自称Aセクです ・あなた本当にAセク? 自称じゃないの? いかにも、わたしは“自称Aセク”です。胡散臭い政治的Aセクシュアルで、ときにはスキゾセクシュアル(註一)を名告り、そして“本物のAセク”でもあります。セクシュアリティとは 自称するもので、すべてのAセクシュアルは自称であり、本物 か偽物かを云々するのは不毛なことです。 ・Aセクはたいしたことじゃない、マイノリティだなんて大げさだ。 たいしたことじゃない、これは事実ですが、たいしたことではないにも拘わらずたいそう悩まされるのはなぜか、をわたしは問いたい。マジョリティか否かは自
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