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– – – – ここでは、音楽するひとを大いに悩ませる「本番で感じる緊張と恐怖」を乗り越えていく方法をお話しします。 なるべく深く、突っ込んで、あらゆる側面をしっかり含めて本当に頼れるガイドを作りたいと思います。 その分、長文です。 でも、かなりの確率で、あなたにも役立ちます! どうぞおつきあいください。 【わたしも20年悩んでいます!】 本番で感じる緊張と恐怖は、わたしの音楽家人生において最大の問題、苦しみでした。 中学2年生のときに出場したアンサンブルコンテストで、強烈な緊張と恐怖を経験し、それ以来、ホルン演奏に関しては極度の緊張に悩むようになりました。 6歳のときに始めたピアノ演奏では、物凄くドキドキしても、本番では毎回よい演奏ができていました。 50人を前に即興的にセミナーをしながら話やレッスンをしていく場面でも、やはりドキドキしたりヒヤリとしたりしても緊張に呑まれてしまうことはあ
– – – わたしは常日頃から、レッスンや、レッスンの延長である執筆において ・「努力の結果、何かが少し改善しても、求めているレベルや基準にまだ届いていないこと以ってその改善を評価・祝福しないこと」 ・「少しの上達でも、そこに喜びや充実感を見出すことを否定し、『満足しては成長が止まるんだ』というようなことを言って自分や他人に厳しく当たること」 といったような傾向や癖の問題点や危険を指摘し、それに代わる考え方ややり方を説明・提案しています。 それは、どれだけ高みを目指すにしても、その高みにたどり着くにはいま目の前の一歩を前進してはじめて到達・達成の可能性が生まれるからです。 言い換えれば、高いレベルの実現や到達の「材料」は、いまあった1ミリの上達、これから進むことができる小さな一歩にこそある、ということです。 1ミリの上達を生んだ方法や考え方や環境はなんだったのか? それを評価し、大事にし、
– – – – ある日、 まちがえたところ、 音が外れたところ、 気に入らないところを とっさに慌てて「吹き直す」ことや「やり直す」ことを一切やめてみました。 音を出す前に、 「どんなことが起きても、音が外れても、力んでしまっても、ただただ受け止めその体験を味わいきってみたら、どうなるだろう?」 と思ってから音を出すようにしてみたのです。 すると、自分がいかに、音が外れることを恐れ、そして実際に音が外れると自分を責め、はずれたということやミスをしたということ「無かったことにする」かのようにとっさに慌てて「吹き直す」ということをやっていたかがよく感じられました。 このときこそ、いちばん力んでいて、音楽のことはなにも考えられなくなっていて、最もダメな状態になっていました。 音を出すとき、出しているとき、ミスした瞬間ではなく、「ミスした後にとっさにやり直す」ということをしそうになっているときがい
あるとき、アマチュア・ユーフォニアム演奏家の方とのレッスンの中でのこと。 この方は吹奏楽団に所属されていて、他の団員から 「きみは音が響いていない。のどのあたりが詰まっているからダメなんだ」 と言われたとのこと。 「こうしてみると、もっと良くなるのでは?」という解決策や改善案の伴わない無いただの指摘は多くの場合、指摘そのものに誤りがあるのでわたしはその時点でその内容に疑問を感じました。 そこで、演奏を聴かせていただくと、他の団員の方が言いたかったことはまあ分かりますが、実際には響いていないわけでものどのあたりが詰まっているわけでもありませんでした。 そこで、 「その団員さんが仰っていることは実際には間違っています。ですから、ひとからそういう指摘を受けたときは、そのまま鵜呑みにせずに必要なフィルターを通しましょう」 と提案しました。 「この場合、『ぼくは本当はもっとが響く可能性を持っているん
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David Wilken氏のウェブサイトより、記事「The Three Basic Brass Embouchure Types」(原文こちら)の翻訳です。 – – – – – – – – – – – – 3つの基本アンブシュアタイプ – – – – – – – – – – – – 多数の金管奏者のアンブシュアを注意深く観察していると、楽器や練習のやり方に関係なく、ある特定のパターンが浮かび上がってくる。 全ての金管楽器奏者に普遍的に見られる二つの特徴=「唇を通過する息の流れる方向」と「歯に沿ってマウスピースと唇を押し上げたり引っ張り下げたりする動き」を用いることで、全ての金管奏者のアンブシュアを3つの基本的なタイプに分類することができる。 このアンブシュアタイプはそれぞれかなり異なる機能の仕方をするので、金管指導者にとってはこれを理解するのが大切である。同じ指示を与えても、各タイプによっ
– – – – ブログやメルマガで自己否定からの脱却の必要性や方法を書いていることもあって、そのあたりで質問があったり助けを必要としていたりする方とレッスンすることがよくあります。 そんなひとたちとのレッスン中によくある、こんな感じのやりとりがあります。 – – – – バジル「こうこう、こうして、こう考えてやってみましょうか?試してみましょう」 生徒「はい」 (生徒がそれをやってみる) バジル「どうですか?」 生徒「….よくわからないです」 バジル「わからないというのは、どういう意味ですか?ちがいがあったかどうか分からないということですか?それとも良かったのか悪かったのかの判断ができないのでしょうか。」 生徒「….わからないです」 バジル「では、いつもと比べて、A:まったく一緒 B:悪くなった C:良くなった のうちのどれでしょうか?」 生徒「….わからないです」 バジル「では、もう一度
– – – 吹奏楽部員や吹奏楽・管楽器を楽しむ大人、 そして管楽器を学ぶ音大生が同じように悩みがちなことのひとつが 『タンギング』 ですね。タンギングついての悩みや問題の解決、あるいは技量の向上に役立つかもしれないアイデアを提案してみたいと思います。 【アレクサンダー・テクニークを使って、やってみる】 アレクサンダー・テクニークのとても便利なところは、どんな技術的な問題でも、それを分析したり直接変えようとしなくても、アレクサンダー・テクニークを使いながらもう一度やってみたら、改善や解消につながることがあるところです。 アレクサンダー・テクニークに関する詳しいことは下記の記事をお読みください。 ・アレクサンダー・テクニークとは ・ひとりでやってみるアレクサンダー・テクニーク ・マンガとイラストでよく分かるアレクサンダー・テクニーク入門 ここでは、いきなりアレクサンダー・テクニークを使ってタン
– – – 中学生トロンボーン吹きの方から質問を頂きました。 やり取りのなかで、自分が行き詰まっている理由が、自分の感性を押し殺していたからだということが見えてきました。 そのやり取りをどうぞご覧ください。 【質問者】 トロンボーンを始めて二年目の中学二年です。 私のパートは一年生と二年生の私二人だけです。なので、音量重視と言われています。 私は音量を大きく出すと音色が汚くなり、音色を綺麗に出すと音量が小さくなってしまいます。音量重視にしなければならないのは分かっているのですが、汚い割れた音ではどうしても嫌なのです。音量が大きく、尚且つ綺麗な音色で吹く方法があれば教えてください。 それから、私はなめらかな音色が好きなのですが、周りの人は、割れた音のほうがいいと言っています。トロンボーンの先生には、自分の好きな音色で吹いたら「音色綺麗ですね」と言われたのですが、周りに認められなくて、どんどん
– – – *この記事は、シリーズ「自己否定方式を見直す」の流れで書いております。 金管楽器奏者にとって、「スタミナ・耐久力」もまた、多くのひとの頭を悩ませる厄介な問題です。スタミナ切れを起こすと、金管楽器の場合は「鳴らしたい音が鳴らなくなる」ということが起きますので、経験したときのショックが大きい問題です。 このショックの大きさ故に、自己否定と結びつきがちな問題でもあります。 【スタミナを付けるという名目で行われる自分いじめ】 演奏をしていて、唇やその周りが疲れてきて音が鳴らなくなったり、痛くなったりしてくる「スタミナ切れ」。 その現象をわたしたちは 「体力が無い」 「筋肉が弱い」 「練習が足りない」 というふうに、何かの欠如として捉えがちです。 しかし、「疲れて音が鳴らなくなってくる」という問題は、必ずしも何かの欠如が原因ではありません。 その証拠に、多くのひとが 疲れて音が鳴らなくな
– – – わたしは中学生のときに、吹奏楽部でホルンを始めたのですが、そこで教わった 「お腹に息を入れる」 「肩を上げるな」 「重心を下げろ」 「無駄に動くな」 「お腹を外に張ったまま保て」 といった呼吸に関することが、不器用かつ才能がなかったからでしょうが全然分からなかったしうまくできませんでした。 しかし、音大を目指したので、うまくならなきゃいけない。呼吸も機能させたい。そういった必要性から出発して、上記のような指示や言葉とはまた異なる着目点、考え方、言語表現を用いた呼吸の理解をちょっとづつ作っていきました。 なので、もしわたしのようにこれらの指示がどーもうまくできない、理解できない、やろうとすると緊張したり逆効果だったりする、と悩みのあるひとはぜひ読んでもらえたら、何か役立つかもしれません。 もっとラクな呼吸法を提案していきます。 – – – – – その1【お腹に息は入らない】 ま
– – – – わたしは中学校・高校で吹奏楽部に所属していました。 楽器がホルンだったこともあって、合奏中に一番苦労し、その当時は結局解決しなかった問題が、 ・音程が合わない ・タテが揃わない という、この2つのことでした。 ここから、同じ悩みを抱えながらも吹奏楽部で頑張っているみなさまへ、いくつか提案をしてみます。 実際に書いてあることを取り入れたり、試してみたりすることでどのように変わってくるか、ぜひ実践していてください。 【ずれていることが分かれば、それは大きな一歩】 音程に関しても、タテにしても、 「あ、いまなんだかずれたな、合わなかったな」 と分かることが全ての始まりです。 おそらく、吹奏楽部で楽器を初めた当初は全然わからないひとがほとんどなのではないでしょうか。 わたし自身、音程とかタテとかに自覚が生まれたのは吹奏楽部に入って1年以上経ってから。中学2年生でのコンクールの頃でし
– – – – わたしの中学・高校時代のいちばんの悩みはなんといっても、 音を外してはいけない 失敗してはいけない ということでした。 わたしが中学から始めたホルンという楽器は、ギネスブックお墨付きの「世界で一番難しい楽器」だけあって、他の管楽器以上に音が外れやすい性質があります。 しかしながら、「吹奏楽部」という文化には 「音を外すのは言語道断」 「音を外すヤツは終わっている」 「音を外すなんて下手くその代名詞」 という雰囲気が巣食いがちなところがあるように感じます。 わたしも中学高校時代、この雰囲気に心を押し潰されたことが何度もかありました。 そしてもっとショッキングなことに、わたし自身この雰囲気に結果的に加担したこともあったと思います。それで後輩を泣かしてしまったことが一度あったのです。 その後、ドイツの音大に進んでホルン演奏を専門的に学ぶうちに、「音を外さないように」と意識しようと
– – – – きょうは、練習は実は「できないことをできるようにする」ためのもののように思えて、実はちょっとちがうんだ、ということをお話します。 音楽の練習は実のところ、 「できるかできないかは関係ない。やりたいからやる。」 というのが大切なポイントです。 さあ、これはいったいどういうことなのでしょうか? 【練習は何のため?】 吹奏楽部で育ったひとが多いわたしたち管楽器を演奏するひとたちは、 「〜ができない」から練習するとか、 「〜をできるようにする」ために練習する という考えることはごく当たり前だろうと思います。 しかし、この考え方は、じわじわとわたしたちの首を絞めていきかねません。なぜなら、練習の目的が「できないことをできるようにする」ことになっているからです。 なぜそれがいけないのか? 「できないことをできるようにするのが練習だ」という考え方は 「〜ができないうちは、演奏してはいけな
– – – – きょうは、楽器演奏を学ぶ中で先生や教則本から ・顎を張りなさい、と教わったがそれがうまくいかなくて悩んでいるひと ・顎を張りなさい、と教えているがそれがうまく伝わらなくて困っている先生方 のために、この「顎を張る」ということについて、「それがうまくいかなくて困っているひとの視点」から考えていきます。 【アンブシュア恐怖症】 何を隠そう、わたしは長らく「アンブシュア恐怖症」でした。 初めてプロのホルン奏者の先生にレッスンを受けたときから、それは始まりました。 あるフレーズでうまくいかないことを相談すると 「それはアンブシュアがおかしいからだ」 と言われました。 「もっと顎をちゃんと張りなさい」 とのことでした。 この「顎を張る」という考え方がその後、実に10年以上もの間わたしにとっては恐怖感とともに大きな課題でありつづけました。 ドイツに行ってからも、「アンブシュアがおかしい
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