前回は効用、効用関数、限界効用という言葉について説明しました。 今回はこれらを含み、効用と消費者行動との関係を説明します。 <期待効用> 理論を単純化するために、サイコロゲームというものを考えます。 サイコロを振って出た目から、aの確率でx1という金額が得られ、1-aという確率でx2という金額が得られるとします。 この時の効用関数は、 U(x)=a・u(x1)+(1-a)・u(x2) となります。 これは、x1、x2から得られる効用の期待値の和となります。 これが、サイコロゲームに対する期待効用です。 一般的には、この期待効用を最大化したいと考えるのが個人の行動です。 <サイコロゲーム> 具体的に考えます。次のゲーム例(1),(2)を見てください。 (1)サイコロを振って、奇数が出たら1,000円もらえる、偶数が出たら1,000円払う。 この時の期待効用は、上記の式を使うと次のようになりま