サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
買ってよかったもの
europeanlife.web.fc2.com
数年前、ドイツの小さな街のカフェで夫とオランダ人の友人と私の3人で座っていた時の話です。オランダ人の友人T氏は優秀なエンジニアで、ユーモアのある面白い人物なのですが、少々耳が遠いため大声で話す傾向があります。この日も楽しく話をしていて、元はどんな話題だったのか覚えていませんが、テーマが国籍や人種に向いたとき、ドイツ人の夫が社会保障目当ての外国人流入を嘆くような発言をすると、T氏は大声で「君はまるでナチじゃないか!」とツッコミを入れました。その瞬間カフェの中が静まり返り、しばしの静寂の後、他のお客やウェイトレスは再び話を始めて元の雰囲気に戻りましたが、私達は何となく居心地が悪くなったので、急いでケーキを食べ終えて勘定を済ませ、そそくさと店を後にしました。 ドイツはもちろんのこと、ヨーロッパは「ナチス」の扱いに非常に敏感です。オーストリアにはいわゆるナチス禁止法という法律があり、NSDAP(国
外国人や他民族に対しての偏見は誰もが持ってしまうものです。彼らをまとめて侮辱する表現というのも必ずあるもので、公的には禁止用語でもついつい口に出てしまうこともあります。しかし放送禁止用語なるものは、日常生活のみならず、映画や小説にも度々登場するので知らないと話を理解できず困ってしまいます。英語を母国語とする人が日本人を「ジャップ」「ニップ」「イエロー」などと呼ぶのは有名ですし(ちなみにドイツ語では「ヤプセ」と言います)、日本語でも「クロンボ」「毛唐」などの表現は公には使われなくとも誰もが知っているでしょう。しかし外国人が日本へ来て、例えば「チャンコロ」などという単語を理解できるでしょうか。更にその外国人がこの単語を好意的に理解して、中国人にチャンコロさんと話しかけたらどうなるでしょう。同じように、日本人がオーストリアへ行き、オーストリア人の使う「ピーフケ」という謎の単語を耳にして、それをド
イタリア人と会話していて、とある単語を口にした途端 周囲が凍りつきました。さて、その単語とは何でしょう 答えは、「マフィア」。日本人にとっては、マフィアと言えば映画に出てくる、黒いスーツにサングラスで黒い車に乗って悪い事をする、どこかちょっとマヌケな憎めないオジサン、程度のイメージですよね。しかし本場イタリアの彼らはそんな生易しいもんじゃありません。まず、マフィアと一口に言うのは間違い。「マフィア」というのはシチリア島を拠点とする勢力グループのこと(コーザ・ノストラとも言います)。ナポリ周辺のグループは「カモラ」、長靴のつま先あたりのカラブリア州のグループは「ンドランゲッタ」。マフィアという名称が世界的に有名になってしまい犯罪組織の代名詞のように使われているので、悪い人は全部マフィアだと思われがちですが、違います。 イタリアではたぶん政府より警察より何より「マフィア(私も総称として使わせて
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ヨーロッパで暮らす 日独伊+瑞 日々の生活』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く