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ソウルミュージックとプロテストソング(全3回) その3:1970-1974 話しを東海岸に戻します。1971年に登場したのが〈新しい詩人〉ことギル・スコットヘロンでした。彼はどのようなテーマを扱ったでしょうか。 「REVOLUTION WILL NOT BE TELEVISED(革命はテレビで放送されない)」は、テレビは大企業による広告だから、黒人に役立つことは何も映っていないという詩です。つまるところ、自分たちの暮らしを良くするためには集会や行進をやらなければならないと訴えています。二枚目アルバム収録の「THE BOTTLE」は「ビン漬け」とでも訳せばよいのか、《あそこの父ちゃんも〝ビン漬け〟だぜ》といって、ゲットーにおけるアルコール中毒の悪害について訴えています。「HOME IS WHERE HATRED IS」は、同じくゲットーで麻薬に冒されて死を待つだけの絶望的な日々をおくる人の歌
ソウルミュージックとプロテストソング(全3回) その2:1965-1969 次に、60年代中期以後のインプレッションズをみていきたいと思うのですが、そのまえに、ニーナ・シモンのことを付け加えておきます。 ニーナ・シモンは、50年代、グリニッヂ・ビレッジ地区でジェイムズ・ボールドウィン、ラングストン・ヒューズ、ロレイン・ハンズベリーと親しくしていて、ニューヨークの進歩的な空気を象徴する存在となっていきました。 曲タイトルでパンチを一発おみまいする「MISSISSIPPI GODDAMN」(1963年)は、《アラバマはお行儀よろしくありませんね、テネシーにも一言申し上げます、ミシシッピにいたってはご近所に知れわたっていますわ・・・クソくらいやがれ!》と歌います。アラバマは少女四人が死亡した教会爆破事件(バーミンガム、同年9月)、ミシシッピは活動家メドガー・エヴァース暗殺(同年6月)とエメット・
(こちらは、『ブルース&ソウル・レコーズ』No.146(2019年2月発売 特集:ブラックミュージックのメッセージ)に書き下ろしたものです。発売からしばらく経ちましたので、編集部よりの承諾をいただいて転載・公開します。興味をもたれたかたはぜひ、雑誌のほうをお求め下さい。) ソウルミュージックとプロテストソング(全3回) その1:1963-1965 1963年、ボブ・ディランの「BLOWIN' IN THE WIND(風に吹かれて)」を初めて聴いてメイヴィス・ステイプルズは、「すごい、これは私たち黒人の歌だ! 本来であればこんな歌をうたう黒人歌手が登場しなくてはオカシイ!」と思ったそうです。 How many roads must a man walk down before he's called a man? ひとりの人間として認められるまで いったいあとどれくらい歩けばよいのだろう?
"Revolution will not be televised."(革命はテレビ放送されない。)−−−なんとカッコいいキャッチフレーズでしょう。当時もっともクールに輝いていた詩人・ギルスコットヘロンによる、1970年発表のポエトリーのタイトルです。さすがに現代の僕たちの脳みそにも突き刺さります。そして同時に、謎にみちたタイトルでもあると思います。意味が分かるような分からないような・・・。だからこそたくさんの人を魅了してきたと思います。 2015年9月、この歌詞の翻訳を、僕なりにやってみました。この拙い翻訳が完成するまで、半年くらい要しました。この詩は一体なにを訴えようとしているのか、彼が革命と呼んでいるものは一体どのようなものなのか、最後の一行に込められた意味はどのようなものか。その本意を掴もうと、知恵熱をだして取り組みました。
少し前になりますが、 2005年9月、憧れの人・メルヴィン=ヴァンピーブルズとその息子・マリオ=ヴァンピーブルズが来日し、僕は光栄にもロングインタビューの機会を頂きま した。これは、週刊SPA!に寄稿させていただいた記事の元原稿です。(実際の掲載は、誌面の都合上、約1/3まで削って入稿しました。)一生忘れないで あろう素晴らしい時間となりました。転載を快諾くださったSPA!編集部・生田氏に感謝いたします。(2008 .6.16) *************** ' 71年の伝説の映画『スウィート・スウィートバック』を知っているだろうか? 「最初で最後の"真のブラックムービー"」と言われている。「ブラック革命」を言葉少なく、パワフルな映像で訴えるこの映画は、製作・配給・興行の過程において完全なインディペンデントを貫き、あらゆる意味で「革命」を体現したブラックムーヴィの金字塔だ。製作・監督・脚
「IR法案」が衆議院にて強行採決されました。民進党ほか野党は、「ギャンブル依存症」という言葉を軸にして抗戦にでているようです。それも悪くないのだがすこしだけ筋が違うような気がしています。 カジノ・ギャンブルの何がいけないのか、その本質的な解明が足らないんじゃないか。 「ギャンブル依存症」だけを話題にしていては、問題を捉えきっていないのではないか。 「ギャンブル依存におちいってしまう意志の弱い人たちの問題」として問題が矮小化されているのではないか。 本当は、ギャンブルは、もっと恐ろしい、構造的で邪悪なものです。 ギャンブルの最大の問題点は、要するに「資産の少ない人ほどギャンブルをする。そして確実に損をする。」ということなのです。 これは、経済学(や心理学)で〈期待効用理論〉〈限界効用逓減の法則〉そして〈プロスペクト理論〉と呼ばれているもので、十分に説明しつくされていることです。だから、野党は
1989 is the number. Another summer. (Get down!) Sound of the Funky Drummer. Music is hitting your heart cause I know You Got Soul. (Brothers and Sisters!) さあ1989年 また夏がやってきた(〈踊ろうぜ〉)〈ファンキードラマー〉のビートにのせて この曲が君の心に響いたら〈君にもソウルがある〉って証拠だぜ(〈ブラザーズ&シスターズ!〉) 「1989年」とは、言うまでもなく、この曲がつくられ、ビデオがつくられ、映画『ドゥ・ザ・ライト・シング』が公開された年のことです。このビデオを見ると、文脈がより鮮明になっています。つまり「もはや1963年じゃねえぞ」と言っているわけです。
TVレポーター:「リンカーン大統領が奴隷解放宣言を発布して奴隷たちに自由を与えて以来ちょうど100年。公民権運動の集会に参加するため、20万人の人たちが首都・ワシントンに集結しました。列車でやって来た人、バスで来た人、飛行機で来た人もいます。北部、南部、そして東からも西からも集まりました。公民権法の成立という目標のもとに一丸となって団結し、不当な人種差別を撤廃させようと連邦議会に訴えています。11時30分ごろには、予想をはるかにしのぐ20万人を越える人々が集まりました。熱気は増していくばかりです。どうやらデモ参加者たちはお互いに励まし合っているようです。参加者たちは人種差別撤廃という願いのもと、たいへん強く団結しているように私には見えました。昨日のワシントンの逮捕者数は平均を下回ったそうです。警察発表によると、大混雑でビールも買えない状態だったそうで、こんなことは30年ぶりだとのこと。しか
"REVOLUTION WILL NOT BE TELEVISED" by Gil Scott-Heron, 1970 なあブラザー もはや家に閉じこもっていられない テレビのスイッチをいれて くつろいでる場合じゃない ヘロインで夢心地になってる場合じゃない CM中にビールをとりに行ってる場合じゃない なぜなら・・・革命はテレビ放送されないからだ 来るべき革命は テレビ中継されないのだ 革命は「ゼロックス社の提供でお送りしま・・・」せん 革命は「CM無しの四部構成でお届けしま・・・」せん 革命とは 映像化できないのだ ニクソンが突撃ラッパを吹いて ミッチェル司法長官だの エイブラムス軍司令官だの アグニュー副大統領だの リバース議員だの 手駒たちが ハーレムの黒人教会の台所から 豚モツをカッパラってきてムシャムシャ食べる ・・・革命とはそんな映像のことではない つまり革命とは 放送すること
ジェイムズブラウンのキャリアの中で、最もモニュメンタルな日といえば、やはり1968年の4月5日(金曜日)でしょう。なにしろ、この日の出来事だけに焦点をあてたドキュメンタリがあるほどです。そのドキュメンタリ『The Night James Brown Saved Boston』(ジェイムズブラウンがボストン市を救った日)はDVDで入手可能です。 当然、この日のことは、『最高の魂をもつ男』でも採りあげられ、なかなか精巧な再現シーンがくりひろげられます。途中のジェイムズブラウンの演説は、一字一句がかなり忠実に再現されていますから、その再現性をお楽しみください。 1968年4月5日、何があったか? この日は、アメリカ史上もっとも大規模な黒人暴動が、全米の各都市で大発生した日でした。それは、前日の4月4日木曜日の午後六時、キング牧師がテネシー州メンフィスで暗殺されたからです。その暴動で「各都市が"焼
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