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夏の料理
soupirdange.hatenablog.com
ただただ衝撃的。 そう、当時はあまりに衝撃的であった。 90年(アメリカでは89年)に公開された映画、 「Do the Right Thing」。 監督はスパイクリーである。ご存知の方も多いとは思うが、 この映画がきっかけで彼はまさに時代の寵児となった。 当時はまだまだナイーブであった過激な黒人差別へのアンチテーゼ。 とにかくあらゆるモノが衝撃的であった。 まず映画開始数秒でその衝撃が訪れる。 主題歌パブリックエネミーの「Fight the Power」が物凄いテンションで流れ出す。 曲に合わせてレオタード姿の女が軽快なダンスを踊る。 当時はまだ黒人カルチャーなどさほど流入していない時代である。 ましてやラップなどはまだ認知などない。 それでも観客たちは未経験の音楽で一気に作品に傾倒するのである。 主題のとおり「正しい行いをする」ということを問う映画である。 黒人街のイタリア人のピザ店を中
清澄白河。 東京は下町情緒あふれて、水辺の景色も楽しめる街である。 これは私個人の無知さからくるものであるが、 正直「清澄白河って何があるの」と思っていた。 だからわざわざそこへ赴く事はない。 別に知り合いがいるわけではないし、贔屓にしているお店や場所があるわけではない。 ただ無知であるという事は怖いものである。 人生初の清澄白河が私をあんなにも夢中にさせるとは。 数年前仕事の諸用で清澄白河に降り立った。 早々に仕事が終わった私は、「さて、どうしたものか」と時計を確認する。 12時40分… ちょうど飯時である。 そう言えば朝からまだ何も食べていない。 「何が腹に入れて帰るか」と店を探しはじめる。 いかんせん清澄白河ははじめてだし、清澄白河に何かを期待しているわけでもないので、目当ての場所などあるはずもない。 そこで「清澄白河 ランチ」で検索。 すると「深川めし」なるものがあるらしい。 たっ
私は「違いが分かる男」ではない。 でも、いつもカッコつけて違いが分かる風にする。 洋服にせよ、食事にせよ。 まぁ、これらは自分の内なる面でのことなので、 他人に迷惑はかけてない。 なんとなく眉間に皺を寄せ、したり顔で物色する。 内なる面だからなんとかなっているが、 コレを人前でやったら興醒めである。 中でも私が「違いが分かる」風にしてしまうのが、 コーヒーである。 いかにも蘊蓄ありげな感じに一口飲んでは、 余韻に浸る。調子の良い時などは一口コーヒーを含み、おもむろに目を閉じてワインのテイスティングよろしく味わったりするのである。 こんな時はもはや誰の手にも負えない。 でもやはり自分の内なる面だけの事なので問題ない(でも側から見たら怖いだろうが) グアテマラは蜂蜜の様な甘味が…… ブラジルはフルーティな味わいで…… まさに蘊蓄の受け売りをずっと内面で発している。 正直、コーヒーのマニアックな
これまで様々な国内旅行に赴いたが、最も印象深く「また来よう!」と思えたのは奄美大島である。 自然や食事、風土と良かった点はたくさんあるのだが、奄美旅行を彩る最大の要因の一つが「宿」である。 初めて奄美大島に行こうと決めた際、私に与えられた宿泊数は2日しかなかった。 その中でいかに効率良く観光とアクティビティをこなせるかに焦点を絞った。 当然「宿を最優先」に考えると行き先が限られる。 そんな中、「現地で果すべき目的」を最優先に宿を考える。 いくら日本有数の観光地奄美大島といえど、 そうそう自分達の都合に合わせた効率重視でホテルや旅館など存在しない。 しかし期間は2日間しかないのである。 いろいろ調べたところ、「民泊」が効率が良さそうだという事になる。 ホテルや旅館ほど綺麗でも豪華でもなかろうが、まぁそこは「移動のし易さ」だけにフォーカスして決めた。 場所は奄美大島の最南端にある民泊「ねぷす」
私はドーナツという食べ物が嫌いだ。 や、厳密にいうと嫌いであった。 何だかパサパサして油っぽく、そして甘ったるい・・・ 生来甘いものが苦手な私はあえてそこに手を出す必要性を見出せなかった。 日本の国民的定番のミスタードーナツでさえ例外ではない。 ではなぜ好んで食べるようになったのか、 それは・・・クマも食いつくからである。 私が住む東京都の学芸大学という街には人気のドーナツ屋さんがある。 「ヒグマドーナツ」という外観も非常にオシャレなお店である。 それこそインスタグラムなどでも話題で平日であっても若い女性やカップルで賑わうようなお店である。 そんなドーナツ屋さんが近所にあるお陰で、前を通る機会は必然的に増えてしまう。 ドーナツのあの揚げた油の匂いが苦手というのもあって敬遠していたのではあるが、 前を通るたびに程よい香ばしさと、ほんのり甘いフレイバーが 鼻腔をくすぐるのである。 大前提として
街中には実に様々なカラーの壁がある。 もちろんその殆どがショップや商業施設でのような、いわゆる「目立つ」必要のあるものだ。 都心や田舎などその場所場所での見え方があると思う。 だから人はそこを記憶するし、ある種のシンボルとして待ち合わせなどに利用するのである。 その中でも私が異常に執着してしまうのが、「青壁」なのである。 人気のカラーでも1位、2位を争う「青」。 癒しや平静をもたらすカラーでもあり、あらゆるものに適応し 尚且つおしゃれを演出するカラーである。 おっと、これはもちろん私の個人的な好みも多分に反映されてはいる。 それを差しひても、青が嫌いという人間には出会ったことがない。 (でも嫌いという人が何か問題があるわけでももちろん無い) 赤、黄色、黒、白、と街中にはこれらのカラーを多用した壁はよく見かける。 派手で目立つということはあっても、決して「違和感」はない。 ただし壁の色が青に
「お洒落な人は空を撮る」。 相変わらずこの進歩のない考え方で、中身のない自身のインスタを埋めている。 ただし撮り方には少し進歩はあったように思う。 馬鹿の一つ覚えでカーブミラー越しの空ばかりでなく、「夕陽」をとるようになった。 まぁ、これもフォローさせて頂いている お洒落なインスタグラマーさんの受け売りだが。 インスタ写真に流行り廃りがあるのなら、 ひょっとしたら、すでに「映える」写真でもなく、 そのお洒落なインスタグラマーさんも夕陽などの撮っていないのかも知れない。 ただ、改めて夕陽を眺めると実に美しいのである。 当然だが一つとして同じ夕陽はない。 晴れた日の空も実に雄大で綺麗なのだが、 不思議と夕陽の儚さに引かれる。 全体が暗くなり始める時、それまで溌剌とした空が一気にノスタルジックな雰囲気を帯びる。 周りの建物や木々が黒く輪郭だけを表し、青と白のキャンパスに黄、オレンジなどの暖色のグ
これはジャームッシュ作品の中で私が最も好きな映画である。 音楽、詩、風景、そしてそれらを絡めて展開される世界観。 まさに世界で一番エレガントで美しい吸血鬼の ラブストーリーである。 アダムとイヴ 二人は永遠の命の中で愛を探求する…… 現代人の血は汚れていて飲めない。 彼らは純血を摂取するのが難しい時代に苦悩を感じながらもひっそりと生活をする吸血鬼。 始まりはデトロイト。 寂れた屋敷で何世紀にも渡りひっそりと暮らすアダム。 吸血鬼であることを隠し、 アングラシーンでカリスマ的人気を誇る伝説のミュージシャンとして生きる。 アダムはある種ロマンティシズム、メランコリーを音楽によって具現化し、 さらには自身の好きな物事への好奇心によって突き動かされている。 一方で刹那的なアダムを励ますかのように諭すイヴ。 彼女も好奇心に満ちた人物であり、 どこか人をくったような悪戯好きなユーモアを持ち合わせている
私にはお気に入りのカフェが幾つかあるというのは 先日のブログに書いた。 俗に言う「映える」とか「お洒落」といったものを 超越した場所…… すなわち私にとってそのカフェに行く「目的に適う」コンセプトが大事なのである。 東京都調布市つつじヶ丘。 この東京郊外のしかも築60年近い集合住宅内にそれはある。 手紙舎本店。 これはカフェ好き、雑貨好きな方であればご存知の方も多い。 ここはひとりで過ごす素敵な時間を保障する。 レトロな団地の広場の片隅にさり気なくある 超素敵なカフェ。 大きなヒマラヤ杉を眺めながら、 ゆっくりと過ごす時間は至福である。 店内はどこか懐かしく、 新しさよりも古めかしさが目に優しい。 素朴で味のある陶器たち。 これらの食器を使い、 これからはじまる至福時間に胸を躍らせるのである。 ランチのおすすめは豆のチリコンカン。 見た目もイイが、味はもう最高に美味! 盛り付けに使われたプ
以前ブログにてご紹介した 実に「ツッコミ処満載」のコーヒースタンド、 その名もジャームッシュ(すでに閉店してるが) 店名から什器、店内のBGMまで、 あらゆるところでクセの強いこのジャームッシュだが、 実は一番クセの強いのはまさにコーヒーなのである。 や、コーヒー自体はちゃんと美味しい。 クセが強いのは、 このパッケージなのである。 コーヒースタンド故にコーヒーはテイクアウトだ。 だからこの落書きアートな パッケージを持ち歩く。 するとやはりすれ違う人にガン見される。 もちろんお洒落ではあるので、恥ずかしいとかはない。 ただ、もはや何屋の何を飲んでいるのかは傍目からは分からないと言うのが本音だろう。 にしても……ラフすぎる(笑) でも毎回パッケージが変わる故、 私は「今日のパッケージはなんだろう?」などと そのクセの強さをむしろ欲してた感はある。 だってヒゲでロン毛の無愛想なマスターが ど
今から5年前……夏祭り。 雑司ヶ谷の鬼子母神堂での一コマ。 何故あんなにテンションが上がったのか。 その日はたまたま用事があり、 ほとんどはじめての雑司ヶ谷にやって来ていた。 友人との待ち合わせには まだだいぶ時間がある為、駅周辺を散策する事にする。 何処か時間が潰せそうな場所は…… スマホで雑司ヶ谷周辺を調べてみる。 するとまず真っ先に出てきたのが「鬼子母神堂」。 興味深いのは、 その鬼子母神堂の中には、樹齢600年のイチョウのきが祀られているとのこと。 更に境内には日本最古の駄菓子屋さんがあるらしい。 これは空いた時間を有意義に過ごせそうだと 気持ちを弾ませながら鬼子母神堂へ向かう。 すると、 何と昼間から夏祭りが絶賛開催中ではないかっ! 夏らしい彩りのラムネに舌鼓を打ったり、 「夏祭りでモテるのはイケメンでも、金を持ってる奴でもなく遊びが上手いヤツなんだぜっ!」 とひとり鼻息荒くトラ
お洒落な人はだいたい小物使いが上手だ。 それは洋服ほど目立たず、 けれどもしっかりとアクセントになる。 アクセサリーも主張の激しいモノより さりげなく身に付けている人が 圧倒的にオシャレに見える。 私はアクセサリーは身に付けない。 だからお洒落じゃない……という訳ではないが(自分で言うのもなんだが)、 やはりつけた方がワンランク上のお洒落は 楽しめると思う。 ただ私は生来皮膚があまり強くない。 例えばシルバーも若い頃はリングやブレスレットなどを付けてはいた。 しばらくするとアクセサリーを付けている箇所がムズムズしてくる。 もう完全なアレルギー反応を起こしている。 それでも若い頃は皮膚が荒れようが、 我慢して付けていた。 しまいには皮膚科で治療しながら、 皮膚を荒れさせるという意味のわからないことになっていた。 ある程度年齢を重ねて、 ファッションもよりシンプルな装いになったことで必然的にア
はてなブログの今週のお題「人生最大のピンチ」。 「人生最大」と言うのだから、 もちろんそれはアップデートされていくモノだろう。 ただし、 私の「人生最大のピンチ」は未だコレがトップだ。 学生、社会人問わず 誰しも経験があるかと思う「寝坊」。 いつもの様に朝起きて時計を見ると……??? 思考停止する事数秒。 一気にギアをMAXに入れ、 火事場のクソ力よろしく、 自分でも驚く程の火力で一気に家を出る…… ここまでは皆様にも共感して頂けるかと思う。 ただ、この人生最大のピンチとも言える寝坊が 「勘違い」だったとしたらどうだろうか。 まさに私の人生最大のピンチは この「勘違い」の寝坊なのである。 私は接客業で販売の仕事をしている。 当然の事ながら、 仕事のメインは世間がお休みの土日祝日。 さらにはSALE時期や年始の初売りなど…… だから必然的に自身の休日などは 世間のカレンダーとは異なる。 繁忙
連日の猛暑日… まさに夏真っ盛りといった感じ。 ところで、 あなたは夏と言ったら何を思う? 向日葵、 夏祭りや花火、 はたまた海や川…… まぁ、さまざま出てくるかと思うが、 私が真っ先に思い浮かべるのは「金魚」である。 なんだ、金魚なら私も思い浮かべたよ、って方、 では金魚が夏を思わせる、その理由とは? ほとんどの方は恐らく夏祭りの「金魚すくい」が記憶の根幹にあるのではないか。 一方で私が金魚を「思い浮かべる」理由は歌川国芳。 もともと金魚なんぞに何の思い入れもなく、 祭りであろうが、金魚すくいなどは見向きもしなかった。 でも、忘れもしない2016年… 六本木で開催された歌川国芳展。 とある経緯でこの美術展に行くことになった。 文化的価値のあるものは見ておくべし、としたり顔で見て回る。 確かに素晴らしいとは思うが、 もともと芸術的センスに乏しい 私は必要以上の感動はおぼえなかった。 だが…
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