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今年は戦後70年のせいだろうか。NHKの「映像の世紀」刷新版など、第1次世界大戦から第2次世界大戦に関連した著書や映像についつい目がゆく。そして、それらを見るたびに、自分の勉強不足を恥じることになる。この年になって、近代史を学び直しているところだ。 そのような中、ナチスに関する斬新な著書に出会った。池田浩士著『ヴァイマル憲法とヒトラー』岩波現代全書である。それは、ナチスが進めたボランティア策を描写したものだ。読み進めるうちに、複雑な気持ちが湧き上がってきた。ボランティアやNPOなど市民社会の研究に従事してきた者としては、少なからず戸惑うことがあったからだ。そのような時、インターネットで、池田氏の講義があることを知った。シビルという立川の市民団体が開催する市民講座であった。 1. ナチスのボランティア政策とは ~池田氏の講義から~ 池田氏の講義は、ドイツ近代史におけるボランティアの歴史と「労
1. 双璧をなす世界大学ランキング 「世界大学ランキングトップ1に日本の大学が10件入ることをめざす」と安倍首相が述べたのは昨年(2013年)5月のことだ。今年、2月に下村大臣は『中央公論2014.2』の中で、ベスト100に10校入れるためには、評価基準にあわせた戦略が必要であり、その戦略のひとつが大学の国際化をめざしたグローバル大学事業(公的補助金)であると述べている。世界大学ランキングは政治家の間でもすっかりなじみになった。 安倍首相、下村大臣は、どの社の世界ランキングか明確に述べていないが、おそらく、Times Higher Educationによる世界大学ランキングのことだろう。世界大学ランキングは欧州を中心に複数存在するのだが、Times Higher Education(THE)とQSによるものが、大学ランキング界の双璧を成しており、中でも日本で引用されるのは圧倒的にTHEだか
1. トリプルアクセル判定と浅田真央のコメント 私は浅田真央の大ファンである。彼女の競技が放映されたら電話には絶対に出ない。フィギュア・スケート・シーズンが始まると1日に1回は彼女の演技の動画を見る。おかげで知らぬうちにジャッジの採点シートもある程度読めるようになっていた。 先週、福岡で開催されたグランプリ・ファイナルも当然のことながら、外界からシャットアウトされた状態でテレビを直視していた。(本当のことをいうと、ネットのほうが先に演技結果が発表されるので、こちらを片手に見ながらテレビをみていた。) 初日に行われたショート・プログラムの演技。浅田真央は、見事にトリプルアクセルを飛び切り、誰がみてもパーフェクトな演技を披露した。日本のアナウンサーのみならず、イギリスやイタリアの放送でも誰もが完璧にトリプルアクセルを飛んだと絶賛していた。しかし、ジャッジの採点結果をみると、アンダー・ローテーシ
2013年8月号の国際科学雑誌『Nature』に、日本の科学コミュニケーションに関する調査結果が掲載された。この調査は科学技術振興機構(JST)の科学コミュニケーション・センターが行ったもので、僭越ながら、私もこの調査に参加させていただいている。本調査の仮説を作成している時には気づかなかったが、改めて『Nature』を読み返してみると、次第に違和感を感じてきた。 1. 9千人の科学者へのアンケート結果 本論でいう科学コミュニケーションとは、科学者が研究成果や自然科学の面白さ、時にはそのリスクについて、一般の市民に伝える行為である。特に、3.11の原発事故以降、科学者は科学コミュニケーションに努めるよう、政策的にも強く勧められている。 アンケート結果は次のような内容である。 JSTは2012年に、9000人の自然科学者に対してアンケートを実施した。その結果、64%が何ら かのかたちで科学コミ
1. 研究大学トップ20 8月6日、文部科学省より、研究大学として選出されたトップ20の大学名と補助金額が発表された(平成25年度「研究大学強化促進事業」支援対象機関及び配分予定額)。 ここで選ばれたのは、北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京工業大学、東京医科歯科大学、電気通信大学、名古屋大学、豊橋技術科学大学、京都大学、大阪大学、奈良先端科学技術大学院大学、神戸大学、広島大学、岡山大学、九州大学、熊本大学、慶応義塾大学、早稲田大学、それに3つの共同利用機関で、正確には22の機関である。補助金額は1大学あたり、2億~4億円で、他の補助金に比し、さほど大きな金額ではない。そのためか、殆ど報道されていない。 しかし、大学関係者には大きなショックであったことに違いない。名門といわれた一橋大学が、比較的規模のある千葉大学なども選から漏れている。これだけでも話題になりうるが、より深い意味が
1. 麻生氏の「改憲の手法をナチスに学べ」 7月29日、麻生氏が、東京都内でのシンポジウムで「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」などと語った、という。これに対して、ドイツ、アメリカ、韓国などから次々と批判の声があがっているという。 とんでもない話である。それも、2重の意味で。 2. 2重の過ち 第1に、人権意識の低さである。それは、国際感覚の欠如に直結する問題である。人権にかかわるイエローカード発言は、麻生氏のみならず、最近、著名な政治家にもみられ、大変気になっていた。 そして、海外の人々は、この点について私たちが思う以上に厳しくこの点をみている。先般、言論NPO代表の工藤氏が、ケネディ女史が駐日大使になることについて、次のように述べていた。すなわち、彼女が生粋のリベラルであり、女性であり、人権問題に
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