計量経済学の基礎から応用までを30余のテーマにまとめ,詳しく解説する。〔内容〕微分・積分,伊藤積分/行列/統計的推測/確率過程/標準回帰モデル/パラメータ推定(LS,QML他)/自己相関/不均一分散/正規性の検定/構造変化テスト/同時方程式/頑健推定/包括テスト/季節調整法/産業連関分析/時系列分析(ARIMA,VAR他)/カルマンフィルター/ウェーブレット解析/ベイジアン計量経済学/モンテカルロ法/質的データ/生存解析モデル/他。 かつて「経済学」は思弁的な道徳科学でした。スミスもミルもマルクスも,歴史学と哲学と初歩的な代数方程式を携えて経済現象に立ち向かいました。長い停滞を経た経済学が統計学の方法論と数理を取り入れ,経済現象の数量的把握・分析が可能になったのは,わずかこの100年間の出来事に過ぎません。これが計量経済学と呼ばれる分野であり,本書はその主要テーマを集大成した和書では比類な