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回答 コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンで、糖代謝をはじめ、蛋白質代謝、脂質代謝に関連し、抗炎症、免疫抑制作用があります。ストレスに関与し、過度なストレスを受けると分泌量が増加し、抗ストレスホルモンとして恒常性の維持に不可欠な物質です。 コルチゾール検査は高血糖・低血糖、高血圧・低血圧、電解質異常(Na、K)や末梢血の白血球分類の異常(好中球、好酸球、リンパ球の増減)を認める場合など、副腎皮質機能異常が疑われる場合に測定します。病態鑑別では必ず同時にACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を測定します。 年齢や性差による変動は認められませんが、血中コルチゾール値は早朝高値・夜間低値の生理的日内変動を示します。 運動やストレス(精神的または採血手技による疼痛など)により上昇することから、採血は基本的に午前8時~10時の早朝空腹時に約30分間の安静臥床後に行い評価します。 測定値を解釈する前
回答 医療関係者(患者と接触する可能性のある実習生を含む)は伝染力の強い細菌やウイルス等に暴露する機会が多く、医療関係者自身が感染症から身を守るためだけでなく、周囲の患者や医療関係者への院内感染を防止するため、また医療関係者の欠勤等による医療機関の機能低下(損害)を防ぐために、免疫を獲得した上で勤務・実習することが重要です。 これまでウイルス感染症に自然感染すると一生罹らない(終生免疫)と考えられていましたが、高齢化や抗癌剤・免疫抑制剤・ステロイド等の治療により、免疫が低下した場合、感染する可能性があります。免疫の持続期間は自然感染で40~50年、ワクチン1回接種で約10年といわれています。よって、感染歴、ワクチン接種歴があっても免疫能の有無を抗体検査で確認します。 発症予防に十分な抗体価が無い場合はワクチン接種によって免疫を増強します。十分な抗体価を有する場合、ワクチン接種は不要です。
回答 HBc抗体は、B型肝炎ウイルス(HBV)由来の蛋白HBc抗原に対して身体が免疫反応を示して作られた物質です。 IgM-HBc抗体はHBV感染初期に3~12ヵ月間、一過性に高力価で出現するため、B型急性肝炎の診断に有用です。HBVキャリアの急性増悪でも低力価で陽性化することがありますが、抗体価で鑑別できます。 一方、HBc抗体・総はHBc抗原に対する抗体の総称で、感染の比較的早期から血中に出現し、ほぼ生涯にわたって持続します。HBV感染者を既往感染も含めて最も広く検出する検査です。一般的には低力価の場合は既往感染あるいは一過性感染、高力価の場合は持続感染と解釈されています。従来のRIA法では200倍希釈で陽性のとき高力価といわれていましたが、CLEIA法では100以上を高力価とされています。 ところで、HBs抗原陰性でHBc抗体陽性の場合は、HBs抗体の有無にかかわらずHBV既往感染で
回答 EBウイルスは口腔内に存在し、主な感染源は唾液といわれています。乳幼児期に初感染し、通常、無症状か上気道炎症状を呈しますが、年長児~思春期以降に感染した場合に伝染性単核症や急性肝炎として発症します。EBウイルスは一度感染すると、体内のリンパ球に潜んでしまいます。潜伏したウイルスは普段は悪さをしませんが、体の抵抗力が下がると暴れだし(再活性化)、発熱、リンパ節の腫れなどを起こします。 日本人は乳幼児期までに感染し、成人の90%以上が抗体を持っています。ウイルス抗体価を調べると初感染か再活性化が区別できます。 EBウイルス抗体はVCA(外殻抗原)、EA-DR(早期抗原)およびEBNA(核内抗原)の3種類の抗原に対する抗体が存在します。VCAとEA-DRはEBウイルスが溶解感染を起こしたときに発現し、EBNAは潜伏感染したときに発現する蛋白です。EBウイルスの初感染ではVCA-IgM抗体が
回答 CA19-9はヒトの膵管、胆管、胆嚢、唾液腺、気管支腺、前立腺、胃、大腸、子宮内膜に局在し、これらの癌化により大量に産生されます。 特に、膵癌、胆管癌、胆嚢癌で80~90%、胃癌、大腸癌で30~50%の陽性率を示し、消化器系癌の腫瘍マーカーとして最も多く利用されています。ただし、早期癌での陽性率は低くスクリーニングには不適で、治療再発のモニターとして有用です。 一方、胆嚢ポリープや胆石では基準値内ですが、胆管炎を併発した場合や急性・慢性膵炎、胃炎、急性・慢性肝炎、肝硬変などの良性疾患でも100U/mLを超える異常高値となることがあり、臨床所見などもふまえて総合的に判読します。 消化器系以外では肺癌や卵巣癌、子宮体部癌で陽性となり、子宮内膜症や卵巣嚢腫などの良性婦人科疾患、気管支炎、気管支嚢胞、肺結核などの良性呼吸器疾患でも上昇します。また、10~20代の女性や妊婦、糖尿病でも軽度上昇
回答 特異的IgEはアレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)を特定するための検査です。 起因アレルゲンの同定はアレルギー疾患の診断のみならず、アレルゲン除去や免疫療法を含めた治療方針決定においても不可欠です。アレルギー性疾患が疑われる場合は総IgEの増加がなくても特異的IgE検査や皮膚試験、誘発試験などを行います。 特異的IgEの陽性率は皮膚試験に比べると低値=感度は劣りますが、特異性に優っています。例えば、ダニに対するIgE抗体はダニだけに、スギに対するIgE抗体はスギだけに反応する性質があります。 特異IgE検査はIgE抗体のこのような性質を利用して、患者さんの血液から、どのアレルゲンに反応するIgE抗体を持っているかを見つける検査です。したがって、スギが陽性になったということは、スギ花粉がアレルゲンである可能性が極めて高いということです。 クラス判定は、IgE抗体価を「0~6」の
回答 AST、ALTはいずれもトランスアミナーゼとよばれる酵素で、人体の重要な構成要素であるアミノ酸をつくる働きをしています。トランスアミナーゼは肝細胞中に圧倒的に多く存在しているため、主に肝細胞傷害で血中に逸脱し、酵素活性が上昇します。このため肝機能検査と呼ばれ、広く使用されています。しかし正確には肝臓の機能ではなく肝細胞の傷害の有無を推定する検査です。 ASTとALTの違いは由来する臓器の違いです。ALTは主に肝臓に存在しますが、ASTは肝臓のみならず心筋や骨格筋、赤血球などにも広く存在します。AST、ALTがともに高値を示す場合、あるいはALTが単独で高値を示す場合は肝障害の可能性が高くなります。逆に、ASTが圧倒的に優位に高値を示す場合は心筋梗塞や筋疾患、溶血性貧血など肝臓以外の病態が考えられます。さらに、ASTは採血時の溶血によって赤血球中より逸脱し偽高値を示し、激しい運動でも骨
回答 CEAは、代表的な腫瘍マーカーで現在もっとも多く測定されています。 CEA値は大腸、肺などの癌で陽性となります。また慢性肝炎や糖尿病など良性疾患でも陽性を示すことがありますが、この場合のCEA値はあまり高くはなりません。健常者では長期喫煙者の陽性率が高く、CEA値は喫煙量に比例し、正常値上限の2倍位まで上がります。 腫瘍マーカーとは、癌細胞または癌に対するからだの反応によって作られ、血液や尿、組織などで増加している物質のことです。しかし、癌細胞だけでなく、正常細胞でもつくられますので、健常な人の体内にもわずかに存在します。また、悪性腫瘍だけでなく、良性の疾患でも上昇することがあります。 このように、癌以外の原因で腫瘍マーカーが陽性になることを「偽陽性」といいます。
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