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1.顛末 ことの起りは、7月31日に行われたプレイベント「騒音の夕べ」での出来事であった。愛知芸術文化センター(芸文センター)の職員は、coup d'États氏に対して、屋外の歩道への絵具の僅かな飛沫の清掃を要求してきた。以前も述べたようにそのような要求に正当性はなく、実行委員会と周りにいた人民は、その不当な要求に対してともに抗議の声を挙げた。 だが、憤る我々を抑えて「騒音の夕べ」を主宰するcoup d'États氏は清掃を行ったのである。どうやら氏は非常にきれい好きであるらしい。氏は清掃すべきものがまだほかにもあることに気づいたようで、帰り際に「掃除し忘れたところかあるのでまた名古屋に来ます」と我々に告げた。そして有言実行、予定通り8月7日に氏はバケツと雑巾を持って再び名古屋に降臨し、超芸術的清掃活動が断行されることとなったのである。サポートメンバーとして、実行委員からは超現場監督
去る7月31日、我々なごやトリエンナーレ実行委員会は、偉大なる我々の超芸術祭の口火を切るべく、プレイベント「騒音の夕べ」を遂行した。人々を偶像愛好のまどろみから覚醒させ、あらゆるアートをゴミとし、文字通り名古屋の砂漠化を目指す我々の超芸術祭の幕開けにふさわしいものであった。前衛を前衛する我々に対して、洞窟に住む未開人が石を投げつけることしかできないのは当然である。事実、愛知芸術文化センター(以下芸文センター)の職員は、敷地内での騒音散布を理由に「騒音の夕べ」を阻止しようとしてきた。注文はそれだけではとどまらず、あろうことか敷地上への絵具の僅かな飛沫の清掃までも要求してきたのである。敷地とはいえ、そこは多くの人々が行き交う屋外の歩道である。日頃から雑踏にさらされ、時には行儀のいただけない人民により飲食物が落とされることさえある。それらを許容しているにもかかわらず、coup d'États氏に
現在、世界は無上の喜びに満ちている。その源泉にあるのは、技術=芸術の大いなる進歩である。「わからない」ことは、手元の入出力デバイスにインプットすれば、膨大な答えが映し出される。表現技術=アートは、人々のニーズに合わせて多彩な癒しと娯楽と刺激を提供する。管理技術は、細やかに計算された安心をもたらし、グローバルな国際会議さえ安全に遂行していく。こうして技術=芸術は隅々まで行きわたり、人々の「情」(感情、情報、情け)を飼い慣らして、人=材を集め立てている。人間は、宗教や思想が違っても、合理的な選択によらなくても、デバイスとなって連帯していける生き物なのである。その結果、シロもクロも交じり合って、ひとつの無限にグレーな世界が現れてくる。しかし、そうした多様性の連帯を拒否し、世界にシロ・クロをつけようとする者がいる。その者は、「情」によって打ち破ることができない「無情」の者である。屹立するシロ・クロ
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