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まずソ連映画というか、3本のウクライナ映画についてお話ししたいと思います。2007年にアレクサンドル・ドヴジェンコ・センターから10枚組のBOXセットが発売されたんで、何とか私自身がとりわけ関心があるユーリャ・ソーンツェワが夫の遺稿を映画化した作品を紹介できればと思ったんですが、というのもそれらはジャン=リュック・ゴダールに影響を与えたことでも知られているからです。でもその前にセルゲイ・パラジャーノフの『ウクライナ・ラプソディ』(1961)を取り上げてみます。パラジャーノフはキエフで『火の馬』を撮る前にこの映画ともう一本『化石の花』(1962)というのを撮っているんですが、それらは彼自身ネガティヴな評価を下しているせいかフィルモグラフィからしばしば除外されてしまうほどなんですが、両方とも素晴らしい映画です。パラジャーノフはよく知られている『ざくろの色』のような前衛的な作家と思われがちなんで
new century new cinema introduction 1)archives vol.1 vol.2 2)texts 2005 1.2005 画面から音へ ジャン=クロード・ルソー、モンテイロの『白雪姫』、ネストラー、ストローブ=ユイレ 2.メディア・空間・時間・痕跡/(補)ハルトムート・ビトムスキー インタヴュー 3.シネ・トランス&トラッシュ ブラジル映画の運動 4.ロシアからの声 ソクーロフ以後の映画について/(補)『雷撃に死す』と『二足歩行』 5.ロッセリーニ的視点から見たベロッキオ&ベンヴェヌーティ 6.アルタヴァスト・ペレシャン インタヴュー(ロングヴァージョン) 7.メディアと現代映画(講演) 8.カップルの解剖学 9.アメリカ映画(1)イーストウッド、"The Mad Songs of Fernanda Hussein"、"Talking to Strang
以下は1996年10月2日にキャピタル東急で行われたシャルナス・バルタスへのインタヴューである。初出(月刊ラティーナ1997年8月号)タイトルは「『フュー・オブ・アス』新しいリトアニア映画の担い手、シャルナス・バルタスの日本公開を期待する」だったが・・・結論から言うと、WOWOWで放映されたが、劇場公開されなかった。映画はソ連時代に強制収容所があったシベリア(映画はいつの時代なのかの設定はない)の雪と氷に覆われた山村にヘリコプターで降ろされた少女(カテリーナ・ゴルベワ、後に『パリ18区、夜』『ポーラX』に出演するが、それ以前はバルタスの三作に出演)と村人(そのうち一人は国際的に活動する日本人ダンサー、秀島実が演じる)の出会いを「一言の台詞も使わずに」凝視する。 東京国際映画祭では翌年も彼を招き、レオス・カラックスが出演した『家』の上映が行われ、上映終了後に配給関係者が彼のもとに集まっている
2004年の2月に亡くなったフランスの映画作家ジャン・ルーシュは後のヌーヴェルヴァーグに最も影響を与えた作家のひとりとして有名だが、彼はかつてシネ・トランス(cine-trance)という極めて重要な概念を提唱した。それはフィクション、ドキュメンタリーにかかわらず映画撮影にかかわるすべての人、さらに映像を見る者までが祭儀に参加するごとく熱中し、場合によっては狂気に陥るような状況を名づけたものである。ルーシュの自作『気狂い祭司たち』(『メートル・フ』、1953~54)とマルセル・グリオールのシュルレアリスムの影響に由来するとされるこの概念は、映像を製作し、それを見る人間のプリミティヴな喜びを言い表わすものであるが、同時にこれは、今やイメージの過剰状況にある時代を生き、映像による情報操作や煽動にさらされている現代の我々にとって非常に危険な状況を示唆しているとも言える。つまりこの場合祭儀とは一種
New Century New Cinema since2005.04.01 2023.1.12 text 3,4,6,18,51~56 New! 『FRAME - media literacy by modern cinema』/『フレームの外へ 現代映画のメディア批判』ON SALE! in Japan こちら/hereNew! 2018.12.12 text58(jap)NEW! Japanesetext/text information(jap)New!information(eng)New! facebook twitter
断続的な中断を経て1991年に完成されたマルレン・フツィエフの『無限』Beskonechnostはかつてソ連体制の最後の映画と呼ばれたことがある(1)。フツィエフにとって2001年に自身も含めた第2次世界大戦に出征した人々に捧げた『41年の人々』Lyudi 1941 godaが今のところ最新作となるわけだが、この出征のパレードの場面は『無限』の終幕近くにも描かれている。老いた一人の男がすべてを処分して自らの分身である若い男に誘われて過去の思い出の場所を訪ねてさまよい歩くと、何の説明もなく過去の女たちや情景が男の目の前に次々に現われては消えていくこの映画は、『夕立ち』あたりと比べると音楽が多くかなり感傷的にも思える作品だが、それでも随所に彼の映画ならではの美しいシーンがある。例えば思い出の女と出会って彼女の家でつかの間の時を過ごす時のベッドと天井に映える暖炉の炎の赤さだけをとらえる画面での長
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