兵庫県篠山市にある白亜紀前期の地層「篠山層群」下部(約1億1千万年前)で平成20年に見つかった国内最古級の哺乳類の化石は、新しいグループに属する新種の「真獣類」だったことが、兵庫県立人と自然の博物館と愛媛大などの分析で分かった。恐竜時代を生き抜いた初期の哺乳類の進化を探る上で貴重な資料であることが改めて裏付けられた。高知市で28日から開かれる日本古生物学会で発表する。 分析したのは長さ約2.5センチの下あごの骨の化石。各国で発掘された数十種の白亜紀の真獣類化石と比較した結果、あごや歯の特徴がどの種とも異なることが判明。生物の分類で「種」より一段階大きいグループの「属」としても、報告例がない新属と分かった。体長十数センチのネズミのような動物だったとみられる。 現在の哺乳類は3つに大別され、最も高等な真獣類にはヒトやゾウ、イヌなど大半が属する。真獣類は中国で見つかった約1億2500万年前の化石