30キロ、レースを中止させられるペースメーカーのキプタヌイ=樫山晃生撮影 (5日、福岡国際マラソン) ペースメーカーのキプタヌイ(ケニア)が契約違反の「快走」でレースを動かした。 15キロ過ぎにペースを急激に上げて飛び出し、20キロまでの5キロは14分15秒。追ったのは優勝したガリブひとりだけで、30キロで制止されるまで独走した。 レースの担当者は1キロ3分のペースを設定し、遅れても1キロごとのペースは設定以上にしないよう指示。ところが走り終えたキプタヌイは「スタートラインで、後ろの選手から2時間5分で走りたいと言われた。15キロ地点で遅いと思い、自分の判断でペースを上げた」と話した。 マラソンで2時間5分台の記録を持つ実力者で、打ち合わせで「完走させて欲しい」と願い出ていたという。担当者は「指示を守って30キロまで走る契約だった」と説明。日本陸連の沢木啓祐専務理事は「ペースメーカ