[東京 17日] - 貿易戦争への懸念が高まっている状況にもかかわらず、金融市場は極めて楽観的なムードに包まれている。しかし、どこか危うさを感じるのは筆者だけではないだろう。 貿易戦争を巡る不安は脇に置いたとしても米連邦準備理事会(FRB)が金融環境を引き締めている以上、国際経済・金融情勢については「相対的にリスクの高いエリア」から資金が抜けていくと考えるのが自然である。世界の資本コストを規定するフェデラルファンド(FF)金利がもはや低金利と呼ぶには難しい2%台に入ってきている以上、「これまで投資可能だったものが投資不可能になる」という現象は出てくる。