【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられる飛翔(ひしょう)体の発射を受け、対北朝鮮政策の練り直しを迫られる可能性がある。短距離ミサイル発射を「問題視しない」としたトランプ大統領の発言に、北朝鮮がつけ込んだ懸念も指摘されている。 将来的に北朝鮮がSLBMを実用化すると、ICBMに続く戦略核兵器の運搬手段の確保を意味し、戦略原潜に、グアムや米本土が核攻撃の脅威にさらされる。短距離ミサイルと同じ対応では済まなくなる。 トランプ氏が先月解任した強硬派のボルトン前大統領補佐官は9月30日、ワシントン市内での講演で、短距離ミサイル発射は「国連安全保障理事会の決議違反だ」と改めて指摘した。 さらにボルトン氏は、トランプ氏による「違反を気にしない」との態度は、米国が国連の北朝鮮制裁圧力を徹底して履行する意思はないとのメッセージを送ったに等しいと批判した。 トランプ