ロシアによるウクライナ侵攻は、米欧やロシア・中国との分断を深めただけでなく、どちらにも与しない「グローバルサウス」に新たな光を当てた。グローバルサウスとは何か、どのような外交スタンスなのか、国際社会での影響力はどう変わるのか。アジア経済研究所の川村晃一氏に解説していただいた。 G20首脳会議に集まった米バイデン大統領(左から3人目)、インドのモディ首相(同4人目)、インドネシアのジョコ大統領(同5人目)、日本の岸田首相(右から2人目)ら=インドネシア・バリ、2022年11月16日[代表撮影]【AFP時事】 注目される「サウス」 2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、米中対立が激化する時期と重なったこともあり、世界の分断をさらに深めようとしている。ウクライナを支持する米欧側につくのか、軍事侵攻をしているロシア側につくのか、世界中の国が踏み絵を迫られている。 ところが、