企画特集 2【迫る2025ショック】死と向き合う試練 「あの時期は、介護の仕事をやめるか続けるか、本当に悩みました」。横須賀市西浦賀の特養「太陽の家」の介護職員、吉田麻由さん(25)は、勤めて2年目のころを振り返る。 2年弱の間に、13人の利用者を看取(み・と)っていた。うち9人は、職員が少ない夜勤帯のときに亡くなった。ほかの職員に比べ、格段に多かった。 勤めるまで死を間近でみたことはなかった。利用者が最初に亡くなったときは「衝撃を受けパニックになった」。 1カ月だけで3人を看取ったこともある。夕方まで元気だった人が、急変し亡くなった。「なぜ、自分が夜勤のときばかりに亡くなるのだろう」「介助する際、何かやったのかも」――。自分を責めた。 それから2〜3週間は、3人の顔が夢に出てきた。精神的にきつくなり、先輩職員や看護師に相談した。定例のミーティングでも報告した。「あなたのことを選んで、亡