万葉文化館の新年最初の講座は巻五の815番~846番の「梅花の宴」でした。講師は井上さやか先生でした。 何気なく案内を見ていたのですが、取り上げる作品として「梅花の宴(815~846番歌)となっていたので、その数の多さに驚いてしまいました。最初は何かの間違いかと思ったのですが、題詞を見ると「梅花の歌三十二首并せて序」となっています。 つまりは、大伴旅人が中心となって太宰府で「梅花の宴」を行ったようで、その時に詠まれた歌が32首収録されているようなのです。 なるほど、そうなるとこれは「序」とそれに続く32首の「歌」は一体のものですから、講座としてはそれらはまとめて取り上げざるを得ないと言うことなのでしょう。ただし、1時間半の講座でこれだけの分量を取り上げるのは大変だったようで、井上先生も随分と苦労されているようでした。 まずは、題詞と序から見ていきます。 梅花(うめのはな)の歌三十二首并せて