関羽と互角の戦いを演じたエピソード 赤壁の戦いの後、劉備が荊州四郡を制圧した際に帰順することになる黄忠ですが、三国志演義では関羽との一騎打ちが脚色されています。勝敗は互角。最初は馬が負傷し落馬した黄忠ですが、関羽は乗り馬を替えるように促したために勝負は持ち越しとなります。次は弓に持ち替え関羽に対した黄忠はあえて射殺せずに、関羽の烏帽子を射ました。 黄忠が関羽に匹敵する武勇の持ち主であることを印象付けるエピソードです。読者にしてみればかなりのインパクトです。あの関羽が一騎打ちで引き分けることなど稀だからです。「こんな僻地にこんな凄い武将がまだいたのか・・・」という感じでしょうか。これが後に、新参の黄忠が「五虎大将」に選ばれることへの抵抗感を削ぐことに繋がります。 定軍山の戦いと軍師・法正(ほうせい)のフォロー 217年から劉備軍と曹操軍は漢中付近で戦闘を繰り返します。曹操軍では張郃が率いる部