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「この規則がなければ、もっと楽しめるのに」「ルールが邪魔して、物事がスムーズに運ばない」……。ルールは行動を縛る厄介なもの、というイメージを持っている人は多いと思いますが、はたして本当に“悪者”なのでしょうか。21_21 DESIGN SIGHTで開催中の『ルール?展』は、そんな日常を取り巻くさまざまなルールに対して、新たな視点をもたらしてくれます。趣向を凝らした本展のディレクターチームから、法律家の水野祐さんとコグニティブデザイナーの菅俊一さんに、ルールをポジティブに捉えることで、私たちの暮らしや街はどう変わるのかをお聞きしました。目からウロコの“ルール論”です。 なぜルールは毛嫌いされるのか? 菅まず、デザインというと、形のあるものをつくるイメージが強いかもしれませんが、ルールそのものをつくることもデザインだと捉えています。たとえば、ここから先は入ってほしくないところに、立入禁止のサイ
Webやスマートフォンアプリ、映像など、オンスクリーンメディアで幅広くデザイン、ディレクションを手掛けるthaの中村勇吾さん。常に期待と驚きを与え続ける、そのクリエイティブは、どんな思考、思想から生まれているのでしょうか。画面の中の世界の捉え方、現在のオンスクリーンメディアの流れのなかで感じていることなどを通じて、中村さんの「クラフツマンシップ」が垣間見える、そんな講義になりました。2018年2月6日(火)に行われた、授業の様子をお届けします。 画面の中にあるオブジェクトの質感をいかに表現するか。 今回、中村さんが用意してくれたのは、まさに"大学の講義"。規格外の驚きを与えるものをつくり続けてきた中村さんらしい発想に、受講者たちからは「そうきたか」という笑いがこぼれます。 「六本木未来"大学"なので、僕が実際に大学の講義でやっているようなことを話しても、おもしろいんじゃないかと思ったんです
新海誠さんが監督を務めた長編アニメーション映画『君の名は。』は、2016年に公開され、社会現象になるほどの大ヒットを記録。六本木を含む東京の街が頻繁に登場する新海作品は、圧倒的な映像美が特徴といえますが、舞台になる街をどのようにして選び、アニメーションに落とし込んでいくのでしょう。物語と街の関わりについてお聞きしました。 後編はこちら 映画を完成させないと辿り着けない六本木。 僕にとって六本木は、映画が完成すると最初の完成披露試写や舞台挨拶をやらせてもらえる、キラキラした場所というイメージです。東宝と一緒にやるようになってからは、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで最初に挨拶をすることが多いのですが、映画館に辿り着くまでの空間もラグジュアリーな感じがしますよね。六本木に行けるようになるまでには、2年くらいかけて映画を完成させないといけないので、特別な場所というイメージが強いです。
「六本木アートナイト 2017」で2年ぶりに復活した「森の学校」。今回は、9月30日(土)の昼と夜、2回に分けて青空(星空)教室を実施。昼の授業ではAR三兄弟の川田十夢さんが、そして夜の授業ではメディアアーティストの落合陽一さんが講師として登場しました。両名の個性が存分に表れた、貴重な講義の内容をレポートします。 人に対する感情を言葉にして、見えてくること。 〈愛憎〉メディアアーティスト 落合陽一先生 六本木アートナイトもコアタイムに突入。夜の部の講師の落合陽一さんが登場します。黒板にウェブサービス『sli.do(スライ・ドゥー)』のURLを書き込み、スマートフォンを持っている人はこのサイトにアクセスするよう促しました。今晩の講義は、ここで質問のやり取りが行われるようです。 今回の授業のタイトルは「愛憎」。「アート×デザイン×テクノロジーは資本主義とどう付き合っているのか ~あなたの心の愛
UI・UXのデザイン設計、プロダクトデザイン、インタラクティブアート、ブランディングなど、自らもデザインエンジニアとして幅広い分野で活躍しながら、「Takram」代表としてクリエイティブ組織を創造してきた田川欣哉さん。今回は、「はじめて社外の人に話す内容が大半」という"Takramのつくり方"や具体事例とともに、組織づくりの考え方、経営論、人材育成法などを明かしてくれました。2017年6月2日(金)に行われた、その講義の模様をお届けします。 いかに学び続け、牽引し続ける人たちでいられるか。 この日の会場は超満員。「今日はTakramの中の人間も知らないような、Takramの会社のつくり方をバラしてしまおうという会にしようと思って(笑)。この日のためだけに、スライドを作ってきました」という、田川さんの大胆な宣言から講義が始まりました。 Takramは、2006年に田川さんの自宅の押入れにパソ
田川欣哉 × ドミニク・チェンデザインエンジニア × ITアーキテクト Kinya Tagawa × Dominick Chen / Design Engineer × IT Architect Kinya Tagawa × Dominick Chen / Design Engineer × IT Architect 『テクノロジーは街の未来を変えるのか?』【前編】 六本木が抱える「ペイン」からなりたい未来を考える。(ドミニク) 世界最高峰のデザインラボを東京、そして六本木に。(田川)
"クリエイティブディレクションを学ぶ学校"「六本木未来大学」も、いよいよシリーズ最終回。2016年3月7日(月)の第5回講義には、六本木未来大学の発案者である水野学さん本人が登場し、これまでの授業を総括する「水野学さん、まとめると、クリエイティブディレクションって何ですか?」が開催されました。この質問に対する水野さんの答えは「問題の発見と問題の解決」。この2つをつなげるための、水野さん流クリエイティブディレクションとは? クリエイティブディレクションとは「問題の発見と解決」。 「2000年代以降、これまで技術力を武器に成長してきた日本という国が低迷しはじめています。それは『技術力の踊り場』にさしかかっているから。携帯電話はもうこれ以上いらない。車の自動運転? ちょっと怖いよねって、人間のほうが技術に追いつけなくなっている。こういう状況の中で、今、デザインはものすごく必要とされています。イギ
「六本木未来大学 by 水野学」第1回として2015年8月4日に行われた、コピーライター/クリエイティブディレクターの小西利行さんの授業。いわくクリエイティブディレクターとは「アイデアの導き方やそのディレクションはもちろん、デザインやコピーなどにも精通しつつ、ビジネスやマーケティングも理解し、テクノロジーや社会学や心理学までわかる人」。高度な仕事なだけに職業としてなれるかはわからない、だけどクリエイティブディレクションは学べる。そのエッセンスを凝縮してお届けします。 「伝える」から「伝わる」へ! 小西さんの授業スタイルは、パワーポイントで受講者が知りたいトピックをスライドで解説していくというもの。まずは「最大にして最短のクリエイティブディレクションの考え方」だという「『伝える』から『伝わる』へ!」からスタート。 「みなさんがここに来るまでにたくさんの広告を見たと思いますが、覚えているものっ
佐藤可士和さん、可士和さんのクリエイティブディレクションって何ですか? Special collaboration with 佐藤可士和展@国立新美術館 第27回六本木未来大学の講師は、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さん。講義当日は、国立新美術館で開催中の「佐藤可士和展」の会場から、佐藤可士和さんと、展覧会を企画した宮島綾子さんとともにクリエイティブディレクションについての特別講義を行っていただきます。 国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、セブン-イレブン・ジャパン、楽天グループ、今治タオルのブランドクリエイティブディレクション、ふじようちえん、カップヌードルミュージアムのトータルプロデュースほか、近年では武田グローバル本社、日清食品関西工場など大規模な建築プロジェクトにも従事する佐藤可士和さんが、なぜこれほど幅広い分野でクリエイティブディレクションを手がけることができ
壁や床に花の模様が描かれた部屋に観客自身が踏み入れる「Echoes」シリーズや、シャボン玉による大規模なパフォーマンス「Memorial Rebirth」など。ダイナミックで非日常感ある作品で知られる大巻伸嗣さんが考える、未来の六本木、そしてパブリックアートや住空間とは? インタビューは「そもそも、六本木にないものなんてあるんですか?」という、大巻さんからの逆質問からはじまりました。 「静寂」が、六本木の街を崩壊させる!? 六本木って人もたくさんいるし、モノだって何でもある。でも考えてみれば、ないものだって、まだけっこうあると思うんです。末期の都市というのは、あらゆるものが飽和して、ないものがなくなっていきます。そして飽和したあとは、ザーッと潮が引くようにあっという間に衰えていくもの。たとえばウチの実家のある岐阜の駅前なんかは、70年くらいで幕を閉じました。まあ、実際には閉じきってはいない
ソニア・パークによるセレクトショップ「ARTS&SCIENCE」や、雑誌『GINZA』のアートディレクション、NTTドコモやJTのHOPEのパッケージデザインに、ドリカムや宇多田ヒカルのCDジャケット、最近では神楽坂の商業施設「la kagu」のアートディレクションなどなど、幅広い仕事を手がけてきた平林奈緒美さん。この日の撮影は、平林さんお気に入りの書店「ビブリオファイル」で。仕事場に行く以外、ふだんほとんど外に出ないという平林さんですが、実は今、お気に入りの街があるそうで......。 最近、ベルリンに通い詰めてます。 ハマっている街というのは、ドイツのベルリンです。ロンドンにもパリにもない"何か"がある気がして、今年、何度も行きました。たとえば、ニューヨークなんかもそうですけど、かつてのSOHOみたいに、開発されてない場所に何か新しいものができていくときってすごく面白いでしょう。ベルリ
update_2012.06.06 photo_taro hirano / text_hisashi ikai & tami okano / edit_rhino 農林水産省のロゴデザインからNTTドコモiD、アディダス、宇多田ヒカル「SINGLE COLLECTION Vol.2」まで、話題の仕事を数多く手掛け、クリエイティブディレクターとしても活躍する水野学さん。〈東京ミッドタウン〉のキャンペーンポスターも手掛けており、風が心地よく抜けるこの庭は、水野さんのお気に入りの場所のひとつ。初夏のような5月のある日、その庭からデザインとアートの街、六本木の未来を改めて見つめてもらいました。 若い頃は、ちょっと苦手だった六本木。 外国人でごった返し、昼夜を問わずにぎやかな街、六本木。現在の繁華街としての六本木のイメージは、日本に初めてピザを紹介した店として知られる「ニコラス・ピザ」(1954年創
デザイナー、建築家、脚本家からアスリートまで。 総勢100名以上のクリエイターのプロフィールを集約。 それぞれの代表作品などのポートフォリオもご紹介します。
update_2013.02.20 photo_taro hirano / text_tami okano / edit_rhino 子どもたちの「デザイン的思考」を育てるテレビ番組「デザインあ」。今年度のグッドデザイン大賞も受賞した話題の番組が、体験型の展覧会「デザインあ展」へと発展、6月2日まで「21_21 DESIGN SIGHT」で行われている。番組の映像監修を務める中村勇吾さんと、音楽を手掛けるコーネリアスの小山田圭吾さんは、総合指導を行うグラフィックデザイナーの佐藤卓さんとともに展覧会のディレクションも行う「デザインあ」チームの仲間。会場から連れ出して、六本木について聞いてみました。 宣言せずに本物感をいかにつくるか。 中村勇吾六本木をデザインとアートの街にするには...... 大きなお題ですよね。どうしよう、見当もつかない(笑)。そもそも、六本木をデザインとアートの街にしたい
佐藤可士和 アートディレクター インパクトのある巨大なアートでアートやデザインが嫌いな人からも関心を集める。
update_2012.06.06 photo_taro hirano / text_tami okano / edit_rhino どちらも広告やグラフィックデザインの世界の第一線で活躍するクリエイター。尊敬する先輩なので、と挨拶もきっちりの廣村正彰さんと、それにも増して、恐縮の様子の葛西薫さん。でも対談が始まってみれば、踊る話しから日本の未来像まで、話しは多岐に広がります。ふたりは六本木デザイナーズフラッグ・コンテストの審査員でもありますので、六本木商店街振興組合の親睦会でも顔を合わせる仲。ゆかりの深い、六本木の未来を考えるにあたり、語るのはまず、六本木との歴史から。 ふたりの若き六本木。 葛西僕は北海道から東京に出てきて、それだけでもう気後れしているんだけれども、中でも六本木は都会中の都会というか、いちばん遠くにある街でしたね。二十歳ぐらいのときのこと。瀬里奈ビルの横に「ラストトゥエ
秋葉原は僕が住んでいる街でもあるし、もちろん一番好きな都市のひとつだけど、他に言うなら、バンコクも好き。バンコクって、行ったらみんな好きになっちゃうと思うよ。それってさっきの秋葉原の話しにも似ているんだけど、極めて寛容。寛容で自由。そして、文化が豊かなんです。普通のしょうもない店に入っても、グラフィックのレベルとか高いし、おしゃれなんだよね。 日本とタイってアジアの中で欧米の植民地になっていない唯一の国なんです。日本は敗戦があったけど、タイには敗戦もなかった。だからタイは、欧米的な思想や価値概念の影響が最も少ない国なのかもしれない。アジアがアジアとして、欧米とは違う価値観で成長してきた良さみたいなものが一番残っていると思う。バンコクにいると、アジアって、本当はもっとアジア中素敵だったんだな、って思うんです。 (c) 『ブランコ』ウィスット・ポンニミット/小学館 IKKI ウィスット・ポン二
取材当日、約束の時間を随分過ぎても現れず、聞けばインタビュー場所を探し回り、なかなか辿り着けなかったという。「六本木のビルに入ると必ず迷う……」この人こそ、いま、新時代のデジタルアートの旗手として注目されている猪子寿之さんだ。東京大学在学中の2001年、日本再生を目的にウルトラテクノロジスト集団、チームラボを設立。デジタルの領域から生まれる新しい表現に挑戦し続けている。日本文化のバリューとは何か、インターネット以後の社会でインパクトを持つものは何かを常に考えてきた猪子さんの、六本木未来構想とは。 日本の中で、なのか、世界から見て、なのか。 「デザインとアートの街」というときに、それが日本の中で見てなのか、世界から見てなのか、どっちを目標とするかで全然違いますよね。日本の中で見て、ならば、六本木は今も既にある程度「デザインとアートの街」になっていると思うし、今後も今の方向で進んでいけば、より
ミケーレ・デ・ルッキ 建築家 / デザイナー/ アーティスト 『インスタレーションを通じて実験的なことに気軽にチャレンジしてみる』【前編】 2024.10.02
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