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掃除・片付け
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どこぞのポピュリスト知事が 思い付きで徴兵制について発言したところ、 あたかも燎原の火の如く、 瞬く間にネットと各メディアに 反発と軽蔑を撒き散らされた。 その場のノリでこのような発言をするのは、 確かに言語道断ではあるのだが、 必ずしも非現実的な話という訳でもない。 平等主義の観点から、 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50959485.html 小飼弾氏がやや肯定的に論じておられる位で、 いわゆるリアリストを自任する人々や あるいは軍事に関心を持つ人々は、 専ら徴兵制は非現実的と断じておられる。 http://d.hatena.ne.jp/welldefined/20071129/1196346529 『東瀛倭族拝天朝』というブログで 「徴兵は時代遅れか」と題した論考が 読まれているエントリの中では ほとんど例外的に徴兵制も“現実的に
「イスラエルで『建国根拠なし』本、ベストセラーに」 なにやらブクマで話題になっているようなのだが、今更何を騒いでいるのだろうというような話である。この程度のことならベストセラーになった田川建三先生の『書物としての新約聖書』に書いてあることだ。 この種の問題は、「ユダヤ人」の改宗ハザール人説起源云々以前に、「ディアスポラ」に対する誤解からきているのではないかと思われる。「ディアスポラ」は「離散した」だけでなく、「離散している」、つまり、イスラエルを離れて海外居住しているユダヤ人を指す場合もあり、ローマ帝国によってエルサレムから追放される以前に、多くのユダヤ人が交易商人として帝国各地に「離散していた」。 当時の商人コミュニティの二大勢力となっていたのが、海洋民族ギリシア人と信仰を媒介としたユダヤ人のコミュニティである。前者がいわゆるヘレネスとバルバロイという差別的な人種観によって閉鎖されたコミ
この種の話題は扱いが難しいが(――とは言っても、この種の話題に“政治的”という枕詞を付けることを我輩は好まない)、こちらのエントリ(http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20080521/p1)と、それ以前の関連する三つのエントリに関して少々の雑感と覚書を記しておく。 瑣末事と言われるかもしれないが、第一に我輩が違和感を覚えるのは、「日韓併合」なる奇妙な名称である。併合(併呑)されるのは韓国であって、日本ではない。したがって、「韓国併合」と記すのが正しい。そもそも「日韓併合条約」なる条約など存在しない。「韓国併合に関する条約」である。はてなキーワードは二種類に分かれてしまっているが(――統合されることが望ましい)、ウィキペディアはちゃんと「韓国併合」一本になっているようだ。誰が広めたのかは知らないが、困ったことである。言葉として「日韓合邦」ならまだしも理解できる
日本の「反知性主義」というものがあるとするならば、それはやはり明治時代から考えなければならないと思うが、福田恒存の評論あたりで大体片が付くような気がする。誰しもが俗物なのだと書いた「俗物論」(全集の「覚書 一」で川端康成もやはり芸術家という名の俗物に過ぎなかったなどとも書いている)、日本の文学に個人主義は定着せず、気分的信仰のあるところで近代文学(救いを求めるのが宗教であり、文学はそうではない)なんて成立しないよと書いた「個人主義からの逃避」、日本人の考え方の基調は論理とか倫理ではなくて、美的潔癖症なのだと書いた「日本および日本人」、「日本人の思想的態度」。近代論の「近代の宿命」とそれをベースに西尾幹二氏が代筆したらしい「反近代の思想」なんかも知識人論として面白い。これに『教養主義の没落』などの竹内洋先生、ベストセラーを面白い視点で読み解いた斎藤美奈子先生の『趣味は読書。』を合わせたら、面
先日の「反知性主義について」の短い雑感に対する補遺を記す。本館の続き物とも関連があるので、本館でもっと掘り下げた議論をしてみてもよいが、前日の覚書がさっと見てさっと書いた粗い議論なので、さしあたってもう少し突っ込んだところまで掘り下げ、研ぎ澄ましておきたい。覚書という性質上、文章の構成がところどころ変に感じられるかもしれない。あしからずご容赦いただきたい。なお、前半に具体的な話を、後半に抽象的な話題を記しておいた。 ところで、以前、似たような「知識人」論を書いた時にも間違えられたのだが、稲葉振一郎氏のブログはこちら『インタラクティヴ読書ノート別館の別館』である。同じブログデザインを用いているので間違えられたのであろう。一応、はてなの公式デザインなので、使っておられる方はそれなりにいらっしゃるはずなのだが。デザインをいじくる能がないので、読みやすく、かつシンプルなものを選んでいるのだが、共有
何か最近、他人の揚げ足を取るようなことばかり書いているような気がしなくもないが、コメント欄がなくて、ブックマークのコメンターたちの指摘もないようなので、修正を促したいので書くのだが、『海難記』というブログの「ニッポンの反知性主義」において、『アメリカの反知性主義』の著者がマルクス主義史家の泰斗E・ホブズボームになっている。正しくはリチャード・ホーフスタッター(――ホーフシュタッターとか色々表記の違いはあるが)である。 それで中身の方もなのだが、アメリカの「反知性主義」という言葉は、かなり特殊なアメリカ史の文脈から捉えないといけないので、他に適用することは難しいのではないかと思う。今年惜しくも亡くなられた斎藤眞先生の『アメリカとは何か』(平凡社ライブラリー)に収録されている「二人の知識人――アメリカ反知性主義の文脈」(――19世紀のヘンリー・アダムズと20世紀のC・ライト・ミルズを対比させて
気が付くと前回エントリから一週間以上経っていて、そろそろ四番目を更新せんといかんなあと思いつつ、中々考えがまとまらないでいる。書きながら考えるために、このブログがあるわけだが、読み返してみると、まあ、何と言うか、つまみ食い的なものをあっちこっちに撒き散らしただけという感がなきにしもあらず。読書によって思考を固めると、自分が凝縮させているのか、単に中毒に陥っているのか分からなくなる時がある。 この点、我輩はハイエクの設計主義的設計主義という捉え方をあまり好ましいものだとは思わない。啓蒙主義は設計主義的である点に問題があったのではなく、“先行する何か”に対して無自覚あったという点に問題を見出すからである。ハイエクの自生的秩序にしても、ヒュームの習慣的黙諾にしても、あるいはバークの時効の国体にしても、むしろ社会契約論以上に歴史的事実に立脚している。それらでは、権力や政府の契機性や正当性を説明した
本館のエントリのためにルソーとか、ロックとか、ミルを読み直しているのだが、たまたま見かけたエントリにあった、『思想地図』で交わされたというルソー解釈などに少々首を傾げる部分があったので、それについてと、西洋思想史について若干の覚書を残しておく。 ●またルソーか。 B・ラッセルは『西洋哲学史』において「ルソーは狂乱していたが影響力をもち、ヒュームは正気であったが信奉者をもたなかった」と例の皮肉っぽい口調で述べているが、どうやら極東においては、引用者は多いが、誤読する人が多いようである。何時ぞやの宮台真司氏ほど酷くはないが、たとえば、『萌え理論Blog』というブログの『思想地図』の第一巻の書評エントリにおいて、 東浩紀氏が、ルソーの「一般意志」論を提出して、後半の第二部が始まる。ホッブズの場合、自然状態の混沌に秩序をもたらす主権者は「王」で明快だが、ルソーの主権者は「一般意志」と、具体的な人物
●但し書き 少々必要とする資料、参考書を読むのに時間が掛かりそうなので、とりあえず漸化式に覚書を残し、それを後々、『浩瀚堂』の方で綺麗にまとめた形でアップしたい。ちょうど世界連邦とナショナリズムの話とも繋がるので、カント以来の普遍史的な世界観との連関を示しつつ叙述出来れば良いのだが、如何せん大き過ぎて手がまわらないかもしれない。 東浩紀氏と『極東ブログ』の執筆子の終風(雅号に付き敬称略、以下同)がナチズム(その臨界点としてのアウシュヴィッツ)とナショナリズムの解釈を巡って、小さな論争*1が起こり、主にはてなダイアラーの間で話題になった*2。我輩個人は後者の考えに近いが、すべてにおいて同意するという訳ではなく、むしろ見解の異なる点も多いのだが、さしあたって明らかに間違いが多いと判断しうる東氏の見解についていくつか反駁と疑問を呈したい。 ●文学愛好家と歴史愛好家の憂鬱 http://d.hat
何れ本館でしっかりとした 批評を書く予定では居るのだが、 道筋を付けるべく、 いくつかの覚書を残して置く。 散漫な筆を振るうが、 覚書という性質上、 読まれる方は諒とされたい。 http://d.hatena.ne.jp/t-akagi/20071204 キャンペーン・ブログにまた新しく 書評がアップされているのだが、 この種の問題を論じる人は、 過度に自分を反映し過ぎているきらいがある。 より端的に言えば、 「赤木論文」と赤木智弘という人自体が、 ある種の主体性を欠いた核に なっているのではないかと思われる。 共感と反発が思想枠の不在の周縁を ひたすら空転しているようですらある。 http://d.hatena.ne.jp/t-akagi/20071202 鮭缶氏は赤木氏を『ガンダム』の シャアに譬えておられるのだが、 ジョークとしては面白いが、 批評としては妥当だろうか。 シャアは確か
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