「ミリオンダラー・アーム」 インド人初のメジャーリーガーを育てた、JB・バーンスタインの実話を基にした作品だが、本当になんの変哲もない、ストレートな人間ドラマだった。平凡といえば、そうなのだが、よくある展開を、よくあるタイミングで配置したオーソドックスな脚本は、ある意味、安心して見られたというべきだろう。 映画は、JBが、これこそと目をつけていた、名選手ポポを、別の大手に取られるところから始まる。一発逆転を狙ったJBは、苦肉の末に、インド人から、メジャーリーガーを発掘することを思いつく。 そして、メジャーリーガーになれたら百万ドルのチャンスを掴むと、ミリオンダラー・アームというイベントを開催する。当然の成り行きで、原石のような選手を見出し、アメリカに連れて行ってからの波乱万丈が描かれる。 アラン・アーキン扮する曲者スカウトレイのキャラクターが、物語にスパイスを与え、平凡ながら、連れてきた2