ちょうど1年前、東京の大病院に入院したとき、これから自分がどうなるかなんて、正直、皆目わからなかった。病気は治るのか、治らないのか、生きるのか、ダメなのか。仕事はどうなるのか、これからの人生はどうなるのか。 桜前線も北海道を過ぎた。入院からちょうど1年を過ぎた今、少しは光が見えてきたように思う。まだ、光はぼんやりとしてはいる。けれど、なんとかなるかもしれない、というぐらいには。 移植後の経過は、徐々に快方に向かっているようだ。 血液を作る骨髄は無事、新しい人のものに入れ替わり、白血病細胞も視認できるかぎりでは0となった。白血球は2000を越え、各種血液数値もそれなりの回復を示している。急性GVHDのステージも0、つまり、目立った症状は特に出なかった。 「今まで診てきた患者さんの中で、一番順調かもしれないですね」 担当の先生からは、多分にはげましも含めてだろう、こんな言葉をもらってうれしかっ