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こちらのページで書いた通り母の手術をきっかけに生活が一変。隣でリハビリの応援をしたり(※応援するだけで、実際は何の役にも立っていない)、他愛のない会話をして退屈しのぎの相手になったりする毎日を送っています。 母と過ごす時間は穏やかそのもの。不満もストレスもさほどありません。ただし、そうは言っても「旅に出たいな~」とか、「母にかまけて働かないのはよろしくないぞ」とか、あれこれ思わなくもないです。 ましてや、日常生活もままならないくらいの大怪我を負ってしまった母の身になってこの先の未来を想像すると、流石に胸が苦しくなります。 そうした状況下でうっかりネガティヴ・モードに突入しないよう、最近は宮田珠己さんの作品をよく読み返していました。ゲラゲラ笑って気分転換。何度読んでもフレッシュな気持ちで向き合え、毎回腹がよじれます。 これって何の本だっけ? 前置きが長くなりました。前回の『ジェットコースター
大型連休っぽいアクティヴィティーを何ひとつしないまま、GWが後半戦に突入してしまいました。残りの3日間も特にアガる予定は控えていません。 そこで少しはレジャー気分を味わおうと、今回は『ジェットコースターにもほどがある』(集英社文庫)を選んだ次第です。 絶叫ライドを乗り倒せ! 2002年リリースの単行本をベースに、2011年に加筆・修正して文庫化された本著は、石ころやベトナム盆栽、迷路、海の変な生き物など、さまざまな方面に関心を寄せる旅行作家の宮田珠己さんがジェットコースターをテーマに編んだエッセイ。 端的に説明すると、著者が北米・台湾・日本のジェットコースターを乗り倒し、その感想をひたすら綴っていく作品です。それ以上でもそれ以下でもありません。 もともとジェットコースターが大好きな宮田さんは、世界一ジェットコースターの多い国=アメリカで遊園地巡りをしたいと夢見るも、同行者が見つからずに実現
前回の『グレートジャーニー 人類5万キロの旅1 嵐の大地パタゴニアからチチカカ湖へ』にて冒険欲が刺激された流れで、今回は『草原の国キルギスで勇者になった男』(2020年/新潮社)をピックアップ。 ニュータイプの冒険家 まず本書を執筆された春間豪太郎さんがかなり独特なキャラの持ち主なんですよ。ギフテッドである彼の少年期はあまりパッとせず、両親とも不仲。プロローグにはこう綴られていました。 冒険以前のおれはというと、子どもの頃からずっと、人生がつまらないと思いながら過ごしてきた。周りと比べて自分がどうしようもなく劣っている上に、罪まで背負っていると思っていたからだ。 転機が訪れたのは大学2年の春。フィリピンで消息不明になった友人を、半年前の住所と写真のみを手掛かりに捜索したのがきっかけで冒険に開眼。 そして、大学卒業後はラクダに乗ってアフリカ砂漠の横断を試みます。その際、得意のプログラミング・
前回ご紹介した『世界一周デート 魅惑のヨーロッパ・北中南米編』のなかで、メキシコの山岳地帯に住む人たちとチベットの人たちの雰囲気が似ていることを肌で感じた著者の吉田友和さんは、こんなふうに述べられていました。 我々モンゴロイドの祖先は、西はチベットの果て、東はアリューシャン列島を越え、アメリカ大陸を渡り、メキシコの山奥まで来ているのだ。そのグレートジャーニーにつくづく頭が下がる。モンゴロイドというキーワードで、世界はどこかで繋がっている。 グレートジャーニー、あまりのスケール感に想像するだけで頭がくらくらします。そこで思い出したのがこの一冊。 今回は、1999年に植村直己賞冒険賞を受賞されている探検家であり、人類学者や外科医でもある関野吉晴さんの『グレートジャーニー 人類5万キロの旅1 嵐の大地パタゴニアからチチカカ湖へ』(角川文庫)を取り上げたいと思います。 グレートジャーニーとは? 『
98回目の読書旅は前回に引き続き吉田友和さんの作品。奥様の松岡絵里さんとの共著となるデビュー作『世界一周デート 魅惑のヨーロッパ・北中南米編』(幻冬舎文庫)をピックアップしました。 『世界一周デート』とは? 『世界一周デート』とは、結婚を機に会社を辞めた2人による1年8か月の壮大なハネムーン記録。道中の様子をリアルタイムでウェブにアップし続け、2005年、それを加筆修正してTOKIMEKIパブリッシングより単行本化。 2013年には『怒濤のアジア・アフリカ編』、翌2014年には『魅惑のヨーロッパ・北中南米編』と前後編に分けて幻冬舎から文庫化されています。 当ブログで紹介してきた書籍の半分以上がアジアに関するものだったため、何となく今回は『ヨーロッパ・北中南米編』を選んでみましたが、特に深い意味はありません(※仮に前編をすっ飛ばしてもすんなり入れます)。 本文はご夫婦がリレー形式で執筆を担当
今回選んだのは吉田友和さんの『旅はタイにはじまり、タイに終わる――東南アジアぐるっと5ヶ国』(幻冬舎文庫/2014年)。前回の『タイからはじめるバックパッカー入門』を読了後に、ふと読み返したくなりました。 吉田さんの作品をブログで取り上げるのはこれが2回目。人生初の海外旅行が世界1周のハネムーンで、それを機に旅行作家へ転身されたという変わった経歴の持ち主です(※新婚旅行の様子を記した処女作『世界一周デート』は次回にて)。 バックパッカーごっこ? カンボジア、ラオス、ミャンマー、マレーシアの4か国と国境を接する、まさに東南アジアのハブと呼ぶに相応しいタイ。 同国を起点とした自由旅行の方法論が書かれている『タイからはじめるバックパッカー入門』に対し、『旅はタイにはじまり、タイに終わる』は実践編とでも言った感じでしょうか。 人気作家の仲間入りをし、仕事や講演で国内外を飛び回っていた最中、吉田さん
前回の投稿に書いた通り、家庭の事情でしばらく旅行はお休み。旅へ行けない期間は読書ブログを復活させます。 今回選んだのは藤井伸二さんの『タイからはじめるバックパッカー入門』(2021年/光文社知恵の森文庫)。私にとってこれが藤井さんに触れる初めての本です。 略歴を見てみると、タイを中心にヴェトナムやラオス他、アジア関連の書籍を多数執筆。東南アジア移住のハウトゥー本も書かれていて、これを機にいろいろチェックしたいと思っています。 バックパッカーになるための指南書 『タイからはじめるバックパッカー入門』はコロナ渦中に刊行された文庫書下ろしの作品。内容はタイトルそのまま、バックパッカーになるための指南書です。 パンデミックによる渡航制限下で藤井さんが本書を出した狙いは、“遠くない未来にふたたび国境は開くはずだから、いまのうちに準備しておこう”というもの。 “バックパック旅の起点になぜタイが相応しい
昨年11月に母が頭部を強打して緊急手術。現在もリハビリを続けています。流石に私も旅行している場合じゃなくなりました。 買付に行けないのでECサイトは無期限の休業に突入。前職絡みの副業もほとんど受けていません。 ブログはどうする? ここ半年弱の当ブログは、カンチャナブリーの話題を強引に引っ張ってみたり、ストックしていたタイ・コスメ関連のネタを蔵出ししてみたり……。 引き続き同じノリで過去の旅行を振り返りながら、次の旅まで騙し騙し更新することも考えましたが、どうも気乗りしません。 そこで、次回以降は旅に関する書籍の感想文を上げていこうと思います。思えば渡航制限がかかっていたコロナ禍中も、本を通じて旅欲を満たしていましたっけ。 その時は読書ブログに切り替えた途端、アクセス数がガタ落ちしました。おそらく今回も似た状況になるでしょう。いっそ休んだほうがいいのかもしれません。 それにもかかわらずブログ
ブログの立ち上げ当初より不定期でタイのプチプラ・コスメを紹介してきた流れで、直近の投稿ではPlantnery(プラントネリー)、ZENN.TH(ゼン)、Browit by Nongchat(ブラウンイット・バイ・ノンチャット)を取り上げました。 が、今回は少し視点を変え、タイでお安く購入できる韓国発のLeaders Cosmetics(リーダース・コスメティック)に注目したいと思います。 タイでは割高な韓国コスメ タイでも韓国コスメは大人気。Innisfree(イニスフリー)やMissha(ミシャ)、Etude House(エチュード・ハウス)、など定番はもちろん、LAKA(ラカ)をはじめとした比較的新しいブランドも普通に流通しています。 セミセルフ型の化粧品店では韓国コスメの専門コーナーが設けられ、ラインナップは日本と同等か、もしくはそれ以上に豊富。ただし、価格は割高で、タイの物価で考え
ここ数回の投稿では注目のタイ・コスメのメーカーを取り上げています。今回取り上げるするのはBrowit by Nongchat(ブラウンイット・バイ・ノンチャット)。 過去に紹介したブランド別の記事のリンクも下記に貼っておきました。お時間のある時に、チラッと閲覧していただけたら幸いです。 Oriental Princess(オリエンタル・プリンセス)はこちらから Beauty Cottage(ビューティー・コテージ)はこちらから Beauty Buffet(ビューティー・ビュッフェ)はこちらから Mistine(ミスティーン)はこちらから Karmart(カルマート)はこちらから Srichand(シーチャン)はこちらから About Herbs(アバウト・ハーブス)はこちらから TenTen(テンテン)はこちらから IN2IT(イン・トゥ・イット)はこちらから Beauti Cute(ビュ
前回に続いてプチプラのタイ・コスメをメーカー別にフォーカスしていきます。今回、注目するのはメイクアップ商品に特化したZENN.TH(ゼン)。 本題へ入る前に、これまでに取り上げたブランド記事のリンクを以下に貼っておきました。暇潰しにでもご覧いただけたらめちゃくちゃ嬉しいです。 Oriental Princess(オリエンタル・プリンセス)はこちらから Beauty Cottage(ビューティー・コテージ)はこちらから Beauty Buffet(ビューティー・ビュッフェ)はこちらから Mistine(ミスティーン)はこちらから Karmart(カルマート)はこちらから Srichand(シーチャン)はこちらから About Herbs(アバウト・ハーブス)はこちらから TenTen(テンテン)はこちらから IN2IT(イン・トゥ・イット)はこちらから Beauti Cute(ビューティー・
久しぶりにタイ産プチプラ・コスメのメーカー別紹介ページを復活させます。今回は2000年創業のPlantnery(プラントネリー)をチョイスしてみました。 Plantneryとは? Natural Effective Beautyをコンセプトに掲げるPlantneryは、天然植物由来のエキスで作られた美容製品を扱うブランド。 公式HPには「伝統的な有機農法で栽培した植物を主原料に、自然の力で肌本来の持つ美しさを引き出そう!」みたいな文言がドーンと載っていました。 一般的にオーガニック・コスメはどうしたって割高傾向になるなかで、Plantneryはプライス面でも消費者思い。円安が止まらない昨今、これは非常に助かります。 en.plantnery.com SDGsの流れに乗って躍進中 もうすぐブランド設立25周年を迎えるものの、急激に市場規模を拡大したのはここ数年のこと。業績アップの主な理由は、
来月でブログ開設から丸5年が経ちます。立ち上げ当初は、日本で泰流コスメが話題に上りはじめたタイミングとも重なり、タイ・コスメ関連の記事がよく読まれていました(※逆に言うと、その他の記事はまったくアクセス数が伸びませんでした)。 というわけで、いま一度、初心に返り(?)、これより何回かに分けて久々にタイ・コスメのネタを投稿します。今回はアイクリームについて。 アイクリーム探しの旅 コロナ前までの私は、Oriental Princess(オリエンタル・プリンセス)のAbsolute Treatment Extra Lifting Eye Treatment(※写真上)を溺愛していましたが、いつの間にやら廃盤。現在はアイクリーム迷子中です。 POLA信者の母にB.Aアイゾーンクリームとリンクルショット・メディカルセラムをもらい、「流石にPOLAは格が違うわ」と感動しつつも、前者は税込1万9800
前回の続き。昨年末から投稿していたカンチャナブリーの観光スポットを前後編に分けて距離別に整理しています。 カンチャナブリー駅を起点とした20km圏内の名所/珍所はこちらのページにて。後編にあたる今回は、20kmより先へと足を運んでみましょう。 市街地から20~30km圏内 Giant Monkey Pod Tree(ムアンカーンチャナブリー郡) Wat Tham Phuwa(ムアンカーンチャナブリー郡) 市街地から30~40km圏内 Wat Khao Sung Chaem Fa(ターマカ地区) Wat Khao Chong Pattanaram(ターマカ地区) 市街地から40~50km圏内 Wat Khao Yai(ターマカ地区) Tham Krasae Bridge/Krasae Cave(サイヨーク地区) Sai Yok Elephant Park(サイヨーク地区) 最後に 市街地から
カンチャナブリーの観光スポットを連投していたところ、知人から「サイトが見難い。まとめ記事でも作ったら?」とのありがたい指摘を受けました。 そこで前回の記事を一旦ひと区切りとし、これまでに取り上げた名所/珍所を前後編に分け、カンチャナブリー駅を起点に距離別で整理してみました。 なお、エントランスに外国人用の2重価格を設定している場所は除外。「タイで一番美しい滝」と形容されるエラワンの滝を筆頭に、ド定番の観光スポットもけっこう抜け漏れています。 私とツレは短期集中で豪遊するタイプのツーリストじゃなく、長く滞在するためだったら喜んで節約に励むタイプ。 「お金をかけなくてもこんなに楽しめた!」とか、「観光客があまり行かない穴場を見つけちゃった!」的なシチュエーションに興奮する一方、たとえ世界遺産や国宝クラスの遺産であっても、よほど興味が湧かない場合は平気でスルーします。 そんなわけで、以下に並べた
Tiger TempleことWat Pha Luang Ta Bua(ワット・パー・ルアン・タ・ブア/วัดป่าหลวงตามหาบัว ญาณสัมปันโน)の跡地を取り上げた前回の投稿がけっこう気の滅入る話だったので、今回はポジティヴなネタを。 舞台は引き続きカンチャナブリー県のSai Yok Elephant Park(サイヨーク・エレファント・パーク/ปางช้างไทรโยค)です。 ゾウ乗り体験の是非 名前の通りSai Yok Elephant Parkはゾウが暮らす施設。私は動物と触れ合えるレジャー・スポットが全般的に大好きで、特にタイやラオスへ行くと無性にゾウと戯れたくなります(※両国ともゾウは国獣に指定)。 タイ全土には250以上のエレファント・キャンプがあり、3000頭を超えるゾウが観光用に飼育。以前はそういう場所でゾウ乗りのアクティヴィティーにも張り切って参加して
前々回の記事(とオマケ的な前回の記事)で投稿したTham Krasae Bridge(タムクラセー橋/สะพานรถไฟ)に向かう途中、見覚えのあるトラの門を発見。 かつては「いつか必ず行ってやる!」と心に誓いながらも、さまざまな疑惑が露呈して心底ガッカリさせられたTiger TempleことWat Pha Luang Ta Bua(ワット・パー・ルアン・タ・ブア/วัดป่าหลวงตามหาบัว ญาณสัมปันโน)の跡地じゃないですか! 恐る恐る足を踏み入れてみました。以下、皆様を不快にさせてしまうであろう表現も多数含みます。何とぞご了承くださいませ。 Tiger Templeとは? 1994年建立のTiger Templeはトラと僧侶が共に暮らしていた寺院。参拝客もトラとガッツリ触れ合え、一緒に写真撮影する様子や散歩する様子、赤ちゃんトラにミルクをあげる様子が大きな話題となり
旧泰緬鉄道(現ナムトック線)の3大難所であり、近年は映えスポットとしても注目を集めるTham Krasae Bridge(タムクラセー桟道橋/สะพานรถไฟ)。 日本軍が建設を指揮し、完成までの間に多くの犠牲者を出したこの場所で、私は改めて平和の尊さを考えさせられました。行って良かったです(※詳しくはこちら)。 以上、ここでキレイに話を終わらせればいいのに、どうしても触れておきたい追加トピックがありました。とはいえ、同じページにまとめるのも嫌だったので小ネタながら記事を分けた次第です。 店員は子ども? タムクラセー駅周辺には土産物屋がずらっと並んでいます。そのなかにディスペンサリー(大麻販売店)を発見しました。 2022年6月にタイでマリファナが解禁されて以来、観光名所のお土産屋ゾーンにディスペンサリーが混ざっていること自体はごくありふれた光景。 何に驚いたって幼い兄弟が楽しそうに店番
今回はカンチャナブリー県の重要な環濠資源であるナムトック線(旧泰緬鉄道)の中でもハイライトの1つに数えられるTham Krasae Bridge(タムクラセー桟道橋/สะพานรถไฟ)とKrasae Cave(クラセー洞窟/ถ้ำกระแซ)について。 SNS時代にバズった戦争遺産 第二次世界大戦中に日本軍がビルマ・インド侵攻作戦に向けて造り、多くの犠牲者を出した泰緬鉄道。別名はDeath Railway。 「枕木一本、死者一人(※鉄道建設に使用された枕木の数と死者数が同じ)」などと言われ、現在は反戦の象徴としてユネスコ世界遺産への登録をめざしています。 完成時の全長は415km(※現在の終着駅はミャンマー国境手前のナムトック)。とりわけ建設にあたっての3大難所となったのが、写真上のThe Bridge Over River Kwai(クェー川鉄橋/สะพานข้ามแม่น้ำแคว)
昨年末からカンチャナブリーの寺院をいくつか取り上げてきましたが、あえてお気に入りNo.1を選ぶとするなら、私は今回のWat Khao Yai(ワット・カオヤイ/วัดเขาใหญ่)にしておきます。 広すぎず狭すぎない敷地面積、眺めの良さ、穴場感、フレンドリーな雰囲気……さまざまな面でかなりグッときました。 のどかな場所に建つお寺 建立50年を超えるWat Khao Yaiがあるのは、Wat Khao Sung Chaem Fa(ワット・カオスーン・チェームファー/วัดเขาสูงแจ่มฟ้า)やWat Khao Chong Pattanaram(ワット・カオチョーン・パタナーラーム/วัดเขาช่องพัฒนาราม)と同じターマカ地区の端っこ。 カンチャナブリー市街地からは40km少々で、道中ののどかな景色も素晴らしいです。通りには牛の注意標識なんかが出ていました。実際に大量の牛
今回はカンチャナブリー屈指のパワースポットとの呼び声も高いGiant Monkey Pod Tree(ジャイアント・モンキーポッドツリー/ต้นจามจุรียักษ์)にフォーカスしてみました。 どんなパワーが授かれるの? 日本語だと巨大な合歓の木と表記されるGiant Monkey Pod Treeには、文字通りジャイアントなモンキーポッドが植わっているのですが、まずは「モンキーポッドとは何ぞや?」といったお話を。 ネムノキ属の樹木であるモンキーポッド。〈この木なんの木 気になる木〉の歌い出しでお馴染みの日立のテレビCMで使われてきた木が、まさにそれです(※CMの撮影場所はハワイのオアフ島)。 日の出と共に葉が開き、日没に合わせて重なり合うように葉を閉じる姿から、中国では夫婦円満を象徴する縁起の良い木とされてきたとか。なお、雨の前にも葉を閉じるため、レインツリーなる別名も付いています(
前回、カンチャナブリーで一二を争う人気寺院のWat Tham Suea(ワット・タムスア/วัดถ้ำเสือ)を取り上げた流れで、今回はその近くにある穴場の洞窟寺、Wat Tham Kaew Kanchanaphisek(ケーオカンチャナピセーク洞窟寺/ถ้ำแก้วกาญจนาภิเษก)をピックアップします。 スルーするにはもったいない? Wat Tham Sueaからは途中でクネクネした山道を登るため、実質3km強、バイクで10分程度かかるものの、地図上を直線で結ぶと1.5km弱。Wat Tham Sueaの立派な仏塔もバッチリ望めます。 ちなみに、Wat Tham Sueaと市街地の間にはWat Ban Tham(ワット・バーンタム/วัดบ้านถ้ำ)という有名な寺院が存在。 龍の頭を模した入口からズンズンと階段を登り、洞窟内の本堂まで進んでいくWat Ban Thamは、見
今回はカンチャナブリーでトップクラスの参拝客数を誇り、とあるウェブ媒体でも〈タイでもっとも美しい寺院TOP10〉に選ばたWat Tham Suea(ワット・タムスア/วัดถ้ำเสือ)について。ありがたいことに拝観料はタダです。 めざすは丘の上 カンチャナブリー駅を起点にして、東南方向へ16km進んだところにそびえるWat Tham Suea。メークローン川沿いのルート6066を走っていると、少し離れた場所からでもお寺の仏塔がよく見えます。 Wat Tham Sueaの最初の難所は急勾配な157段の階段。小高い丘の上に建つため、まずはこれをクリアしなければいけません(※階段の横にはジグザグのスロープも設置されています。小さなお子様連れや高齢者の方はこちらがオススメ)。 実は数年前まで有料のケーブルカーも通っていました。けれども、かねてより故障が多く、現在は運休中。復旧の目途は立っていな
今回ピックアップするのはSurasi Camp Zoo(スラシー基地動物園/สวนสัตว์ค่ายสุรสีห์)。前回のターロー浜に続き、外国人旅行者にスルーされがちではあるものの、なかなか味わい深いほのぼの系レジャー施設です。 軍営の動物園? カンチャナブリーの市街地から15km少々の距離に建つSurasi Camp Zooは、陸軍が運営する入場無料の動物園。周りは軍事基地に囲まれています。 軍営の動物園って何だか不思議な感じもしつつ、別に従軍用の動物を飼育しているわけではないのでご安心ください。 園内の看板を意訳すると、設立理由は大まかに2つ。1つ目は軍関係者の家族や近隣地域の人々に向けた休息の場を作りたかったから。2つ目は学生さんに自然や動物に関する学びの場を提供したかったから。 果たして、1984年の開園以来、ローカルに愛されてきたSurasi Camp Zoo。運営費は主に来
直近の記事でも小出しに投稿してきた通り、魅力的なお寺が多数存在するタイのカンチャナブリー。まだまだネタは尽きず、今後も引き続き同県のお気に入り寺院をピックアップしていく予定です。 しかし、お寺ばかり巡っているとだんだん似たり寄ったりに見えはじめ、食傷気味になるなんてことはありませんか? 私はこの現象を寺疲れと呼んでいて、京都や鎌倉へ行っても同じような状態に陥りがちです。 そこで、今回はお寺見学の合間を縫って気軽に立ち寄れる箸休め的なスポット、ターロー浜を取り上げてみました。 川のほとりの異空間 ターロー浜とはメークローン川沿いに作られた人工ビーチ。幹線道路のセーンチュート通りを100mほど入ったところにあり、バス・ターミナルからは6km弱、カンチャナブリー駅からも8km弱と、思いっきり市街地に位置しています。 海なし県のカンチャナブリーにおいて地元の方が水のレジャーを楽しむといった感じの場
2024年の最初に取り上げるのは、昨年秋に新エリアがオープンして注目度が急上昇しているWat Khao Sung Chaem Fa(ワット・カオスーン・チェームファー/วัดเขาสูงแจ่มฟ้า)です。 寺院のロケーション Wat Khao Sung Chaem Faのロケーションは、Wat Khao Chong Pattanaram(ワット・カオチョーン・パタナーラーム/วัดเขาช่องพัฒนาราม)と同じカンチャナブリーのターマカ地区。同地区のもっとも高い標高に位置しています。 1979年に前身となる僧院が建てられ、2015年に国家認定の仏教施設へと格上げ。誰でも参拝できる寺院に生まれ変わりました。 カンチャナブリー市街地からは30km強と少々離れているものの、バンコクから車で1時間半~2時間程度の距離。バンコクっ子に人気の日帰り旅行先でもあります。 それこそ週末や祝日の
2023年ラストの投稿です。今回も引き続き舞台はタイのカンチャナブリー。1年の締めに相応しく、自分的に学びの多かったお寺、Wat Khao Chong Pattanaram(ワット・カオチョーン・パタナーラーム/วัดเขาช่องพัฒนาราม)をピックアップしてみました。 ド派手な境内と誕生曜日別の守護神 Wat Khao Chong Pattanaramがあるのは、市内中心部からは30km強離れたターマカ地区。公共の交通機関は通っておらず、アクセスするにはレンタル・バイクやトゥクトゥクを利用します。 お寺のゲートを潜ってまず目に飛び込んでくるのが、どことなく戦隊シリーズの○○レンジャーっぽい8色の仏様。当然、色分けにはちゃんとした意味があります。 タイでは自分の生まれた曜日を重視し、曜日ごとにシンボルカラーが存在。日本で星座占いや血液型占いがよく見られているのと近いノリで、曜日占い
引き続きカンチャナブリーの洞窟寺院について。今回取り上げるのは、前回紹介したWat Tham Phuwa(ワット・タム・プワー/วัดถ้ำพุหว้า)を出て、市街地方面へ帰りしなに立ち寄れるWat Tham Khao Poon(ワット・タム・カオプーン/วัดถ้ำเขาปูน)です。 戦争の痕跡 Wat Tham Khao Poonはカンチャナブリー駅を起点に5km少々、最寄りのカオプーン駅からは1km弱のところに位置しています(※実際に行かれる際は、カオプーン駅で下車せず、市内中心部でバイクを借りるかトゥクトゥクをチャーターして向かうのがオススメ)。 カオプーン駅の周辺には、旧日本軍が泰緬鉄道を敷く際の難所となったチョンカイの切り通しもあります。 険しい岩山を強引に削って鉄道を通したチョンカイの切り通しは、列車が岩スレスレを通過することから、いまではナムトック線屈指の人気観光名所に
今回はカンチャナブリーの市街地から約20km離れた洞窟寺院、Wat Tham Phuwa(ワット・タム・プワー/วัดถ้ำพุหว้า)のお話です。 ここはソンテウをはじめとする公共交通機関が通っておらず、旅行会社主催のツアーに組み込まれているケースも稀。 けれども、バイクを借りるかトゥクトゥクを利用すれば簡単にアクセス可能である旨を最初にお伝えしておきます。 何かの新興宗教ですか? 緑に囲まれた田舎道を進んでいくと、突然、クメール様式を用いたゴージャスで真新しい建造物が出現。何じゃこりゃ? 巨大な涅槃像や座像をはじめ、目に入ってくるすべてがピカピカです。庭園もキレイに整備されていて、失礼を承知のうえ、短期間で荒稼ぎした怪しい新興宗教の施設かと思ったほど。 「ゴツい鍾乳石や石筍がたくさん見られる」との前情報のみを頼りにWat Tham Phuwaへ訪れた私とツレは、まず外観にかなり面喰い
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