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中東情勢
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**わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 西村克彦** 発達障害を勉強していると、文脈がわからない、行間が読めない、ということが、脳の障害とされているというのは、どう考えていったらいいのだろうか、悩むことがあります。 だいたい、文脈ってなんなんでしょうか。つきつめて考えるとわからなくなってしまいます。 教育大学の先生が、国語教育の観点から文脈について書かれている本を見つけましたので、文脈とはそもそも何なのか、考えてみたいと思います。 わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書) 作者: 西林克彦出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/09/20メディア: 新書購入: 24人 クリック: 920回この商品を含むブログ (168件) を見る 文章を読んで、わかった、というのはどういうことかという説明のなかに、文脈という用語が出てきます。 文脈とは、物事・情報などが埋め
** やさしい発達障害論 高岡健 ** 著者は精神科医の高岡健氏。 発達障害とはそもそも何なのか、どういうものと理解するべきなのか。 それをこの言葉が使われ始めた社会や経済の状況との絡みで説明しています。 やさしい発達障害論 (サイコ・クリティーク) 作者: 高岡健出版社/メーカー: 批評社発売日: 2007/12/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 44回この商品を含むブログ (11件) を見る 読む前にまず、20世紀がどういう時代だったのかおさらいしたいと思います。若い世代(?)としてははまずここが難しいと感じたので。 第二次世界大戦が終わったのが1945年。その後1990年ごろまでは冷戦が続き、資本主義か共産主義かというイデオロギーの対立がありました。この本では、その冷戦期の中での、1980年ごろのアメリカやイギリスの社会政策の変化に目を向けています。 新自由主義(ネオ・
** オーバーフローする脳 ワーキングメモリの限界への挑戦 ターケル・クリングバーク(スウェーデン)** 訳者あとがきによると、スウェーデンのカロリンスカ研究所で発達認知神経科学の教授を務める先生が、一般向けに書かれた本なのだそうです。 ワーキングメモリについてまるごと一冊です。 オーバーフローする脳―ワーキングメモリの限界への挑戦 作者: ターケル・クリングバーグ,苧阪直行出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2011/11/06メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る 発達障害に関わる人の中には、ワーキングメモリと聞いて、数字を覚えて逆唱するテストなどを思い浮かべる方もいると思います。 とりあえずの記憶をとどめておく機能のことですよね。 でも、この本では、数字の逆唱などは短期記憶として、ワーキングメモリと区別しています。ここで問題にしているのは、二つの仕
** 愛着障害 子ども時代を引きずる人々 岡田尊司 ** 愛着障害というなんやら新しい<障害>が生まれた、のではないみたいです。読めば読むほど、ごく普通の、いわゆる<人生>としてわたしたちが経験していることを、発達心理学的に解き明かすという話。 愛着ということばには一般的にはいろんな意味がありますが、発達心理学でいう愛着はアタッチメントattachmentの訳語で、1950年代の、ボウルビィというイギリスの医師の愛着理論をもとにしています。この理論はとても有名で、大学の教科書などには必ずのっていて、教職や保育職の勉強をした方なら常識かもしれません。 ご存知の方も多いかもしれませんが、1989年にルーマニアの独裁政権が崩壊したあと、大量の孤児が里親に引き取られたということがありました。彼らには独特の発達の遅れがあり、それらが里親との関係によって改善したという報告がなされました。それから愛着理
** 発達障害のいま 杉山登志郎 ** 母子アスペ、不登校とひきこもり、選択性かん黙、やせ症、強迫性障害、うつ病と双極性障害、気分障害、統合失調症、多重人格、大人の発達障害、クレーマー、それに2E教育。。。。このブログでも取り上げたいと考えていた多くの問題と発達障害との関係が、この本一冊の中で論じられています。 キーワードは、発達凸凹(でこぼこ)とトラウマ。 著者の杉山登志郎氏は、特に子ども虐待臨床の専門家として知られる医師で、発達障害の世界ではおなじみの、『タイムスリップ現象』や、『虐待という第四の発達障害』の名づけ親、提唱者としても知られています。ここ数年は『発達凸凹』というネーミングを広めようとされているようです。 発達障害のいま (講談社現代新書) 作者: 杉山登志郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/07/15メディア: 新書購入: 17人 クリック: 262回この商品
** 時代が締め出すこころ 精神科外来から見えること 青木省三 ** 著者の青木省三氏は、雑誌『こころの科学』(日本評論社)の監修者として、お名前は知っていました。著書を読ませていただくのは、おそらく初めてではないかと思います。 精神科医として仕事を始めてから30年あまりなのだそうです。あとがきにありました。 この30年、日本の経済は高度成長期からバブル期へ、そして、長い低成長期へと変化し、家族のありかたは、大家族から核家族へそして単身世帯の増加へと変化し、労働環境は年功序列から成果主義へと変化した、と、書いておられます。確かにその通り、私たちはそのような時代を生きてきました。 それらの変化が日本人のありかたに影響していることを診察室で感じつつ、精神科医として、それにどう関わっていきたいかということを、率直につづっておられます。 うつ病やパーソナリティ障害、統合失調症などと時代の関係につ
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