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ノーベル賞
greenerw.exblog.jp
電気自動車にスポットライトが当たる一方で、一時あれだけもてはやされた燃料電池自動車の影が薄くなった。10年前に発表された経産省の「燃料電池戦略研究会」の報告では、2010年には5万台の燃料電池車が走っていることになっていた。もちろん、現在市販されている燃料電池車はない。燃料電池で走る車というコンセプト自体が虚構だと考えているブログ子としては、この分野に莫大な予算を注ぎ込むことに反対であり、それこそ仕分けを必要とすると思っているが、ここへ来てまた新たな水素利用実証事業のニュースが報じられた。燃料電池の技術的課題解決以前に、きわめて引火しやすいという点を別にして水素を燃料に使うことには根本的な問題がある。このことは3年以上前にも書いた(http://greenerw.exblog.jp/6553878)が、あらためて「なぜ水素社会は実現しないのか」、理由をまとめておきたい。 1)水素ガス資源は
福島県飯舘村役場前の植え込みの写真を見ていただきたい。環境省が昨年自衛隊に依頼して行った除染の結果だ。表土をはぎ、汚染された土を除去した結果、マツの根は無残にもむき出しになり浮いてしまっている。放射性セシウムは比較的表面にとどまっており、表面から5~10cmを取り除けばいいとされているが、地形や土質などの条件によりそれだけではすまない。十分に除染の効果を上げようと思えば写真のような有様になるわけだ。さらに、枝葉を切り、幹には高圧洗浄をかける。このあとこの木がどうなるのか、結末を見届けたい。これだけやっても空間線量は半分程度にしか下がっていない。 人工的な植え込みでさえこんな状況だから、山だったらいったいどうなのか。飯舘村は4分の3が林野。村の計画ではそこを20年かけて除染することになっている。表土をはぎ、枝を徹底的に落とし、幹は高圧洗浄する。そんなことをしたら、山の生態系は壊滅的だ。このあ
11月30日付東京新聞朝刊(首都圏版「談論誘発」)に「除染と帰還だけが復興か」として寄稿させていただいた。1200字の制限なので伝えきれなかったこと、執筆時点(11月21日)以降の情報も踏まえて、少し書いておきたい。 飯舘村に限らず、策定が進む汚染地の復興計画は「除染して帰還」が前提になっている。しかし、それは「計画」というより「希望」と言った方がいい。これまでこれほど広範囲に汚染された地域を除染した経験はどこにもない。チェルノブイリ周辺でも、除染はいたちごっことなり結局はあきらめた。これまで実施した除染モデル事業は全て小面積の限定的なもので、高濃度広範囲に汚染された地域に、しかも山林が7~8割という地域全体に応用できる技術かどうか、誰にもわかっていない。費用も期間も含めて、放射能の除染はすべてが未知の世界である。 国の除染基本方針では、2年後の目標値は年間被曝線量50%削減である。ところ
はじめに、東電原発公害関連のイベント2つ。 ■「原発震災から子どもたちを守れ!~専門家・市民による独立放射能汚染調査報告と要請~」4月13日15:00〜16:30 衆議院第2議員会館多目的会議室/FoE Japan他主催 ■「大震災とTPPから明日を考える連続講座」4月12日、19日、26日。エコ・コミュニケーションセンター(ECOM)。第2回で原発とこれからの社会について話します さて、本題。4月6日に福島県農林水産部から、県内の農地70か所(水田・転換畑58か所、樹園地・畑12か所)の放射性物質測定結果が発表された。 http://www.pref.fukushima.jp/keieishien/kenkyuukaihatu/gijyutsufukyuu/seiikugijyutsujyouhou.html 発表されている値はセシウム134とセシウム137だけで、単位はkg当たりベクレ
東電福島第一原発の事故による放射能汚染が止まらない。ここ数日は海洋への汚染にメディアの報道が集中しているが、実は陸上の汚染も予想以上に深刻なのではないかと考えている。今中調査チームによる飯舘村の調査でも、土壌に沈着したセシウム137が数十万〜数百万ベクレルに達していることがわかっている。原発により近い場所ではさらに高濃度に沈着している場所があると思われる。 この地域(原発の北西)に放射性物質が大量に降下沈着したのは、15日から16日にかけてのことと考えられる。この日何があったのか。南西方向に200km離れた東京のデータで見てみよう。 東京都の環境安全研究センター(新宿区百人町)では、1時間ごとの大気中の放射線量(線量率)を観測し公表している。線量率の値は3月15日に2度ピークを示したものの、その後は低下、22日に再び上昇した。 同センターの過去のデータを見ると、原発事故の影響のない3月10
2011年4月4日 報道関係者ならびに関係機関各位 飯舘村後方支援チーム 代表 糸長浩司 (日本大学生物資源科学部 教授) たいへんお世話になっております。 このたびの東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質放出により福島県相馬郡飯舘村は大半が避難勧告・屋内退避勧告の範囲外であるにもかかわらず、県内他地域に比べて空中線量率が高く、土壌が高濃度の放射性物質によって汚染されていることが推察されました。実態を把握するため、3月28日、29日の両日、京都大学原子炉実験所今中哲二助教を代表とする「飯舘村周辺放射能汚染調査チーム」が現地入りし、村の協力を得て、汚染度の詳細かつ広汎な調査を実施いたしました。本日、その暫定的な報告書がまとまり、同調査チームより村に送られるとともに、京大原子炉実験所のサイト上に掲載されました。 調査報告書のURL: http://www.rri.kyoto-u.ac
申し訳ありません。なかなかエネルギー効率化について書くことができません。 実は、28日(月)から福島県飯舘村に2日間入ることになりました。飯舘村はこの東電福島第一原発の北西30〜40km圏にあり、今回の事故で屋内退避勧告の出た20〜30km圏に南東部が一部かかっています。しかし、15〜16日にかけて、放射線量が急上昇し、原発隣接地域を除くと、最も高い値となりました。左は朝日新聞のつくった図ですが、15日と16日に原発敷地内の放射線量がピークとなっています。15日は2号機で爆発があり、圧力抑制プールが損傷したといわれた日、16日は4号機で出火、3号機で白煙が上がった日でです。 15日から16日朝にかけては現地では南東方向から風が吹いていました。しかも夕方から朝にかけてまとまった量の降雪があったそうです。風によって運ばれた放射性物質が、この降雪に付着して地上に降り注いだ可能性が高いと思われます
春先から編集にかかっていた『二宮金次郎とは何だったのかー臣民の手本から民主主義者へ』の発売日が決定いたしました。西日本出版社より6月11日の発売です。同日以後順次、全国の書店店頭に並びます。Amazonなどのネット書店でも、すでに予約可能になっています。価格は1800円+税。 「報徳」で知られた二宮金次郎は、小田原・栢山村の貧農の息子として生まれ、その才覚が藩主に認められて、分家の所領地下野国(栃木県)の桜町領建て直しに成功し、さらに幕府に取り立てられ、日光神領の再建に取り組んでいる最中に亡くなりました。金次郎の考え方や手法(報徳仕法)は、息子や弟子にゆだねられますが、戊辰戦争・明治維新の混乱で半ば忘れられていきます。これを引き継いだのは、小田原と奥州・相馬中村藩、そして金次郎本人には直接縁のなかった遠州でした。 この本の内容は、おもに金次郎の死後のことで、明治維新から敗戦後のGHQ占領時
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