よくよく見ると、この背負い梯子の下端には、薪を載せる腕木(爪)があります。 荷物を載せる腕木(爪)のある背負い梯子は、朝鮮半島の背負い梯子の影響を受けたものとされます。 その分布は西日本に偏り、東日本ではほとんど見ることができません。 ところで、二宮尊徳(二宮金次郎)は相模国(現在の神奈川県小田原市)の人です。 (明治期から戦前にかけて、時の政府が、孝行,学問,勤勉,精励,節倹など,多くの徳を備えた人物として顕彰しました) ということは東日本の人であり、西日本型の背負い梯子を背負っているというのは ??? なのです。 さらに像を良く見てみると、背面基部に刻印がありました。 「○○縣和氣郡伊部窯元 興楽園」と読むことができました。 岡山県和気郡伊部(現在の備前市伊部地区)は、いわゆる備前焼の里です。 そうです、この二宮尊徳像は備前焼だったのです。 ということで、背負い梯子に腕木(爪)が有るこ