被爆75周年にあたり,原爆の日を厳かに迎えられる広島と長崎の皆様に,心よりご挨拶を申し上げます。 私の大統領在任中で非常に光栄だったことの一つは,2016年の広島訪問でした。被爆地・広島を訪れ,かつてここで起きた破壊の大きさと,奇跡のような復活を遂げた広島の姿を,十分に認識するためにはそこに立ってみなければなりません。私は,自ら折り鶴を折り,広島平和記念資料館と平和記念公園へ赴いた時のことをずっと覚えています。 なかでも,原爆投下の日の記憶を持つ被爆者(ヒバクシャ)の方々と挨拶を交わしたことを忘れることはないでしょう。彼らはいつも,私たちに訴えかけてきます。科学の進歩が,破壊するためではなく何かを築いていくために利用される平和な世界を希求することを,決してあきらめてはならないのだと。私は,日米同盟がこの精神を謳っていることを誇りに思って,この同盟をさらに強化すべく,常に自分の役割を果たして