老人ホームでの高齢者虐待がニュースになることもあるがそれは氷山の一角である。 高齢者虐待が疑われる相談通報件数は年間1000件以上におよび、このうち虐待ありと判断されたものは4割程度になる。 老人ホームでの高齢者虐待の状況 厚生労働省の調査によると、高齢者虐待と認められた件数は、養介護施設従事者等によるものが平成26年度では300件で、前々年度より79件(35.7%)の増加。平成27年度では400件であり、前年度より108件(36.0%)増加している。 施設では、「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」が125件(30.6%)で最も多く、次 いで「有料老人ホーム」85件(20.9%)、「認知症対応型共同生活介護(グループホー ム)」65件(15.9%)、「介護老人保健施設」37 件(9.1%)となっている。 虐待の要因としては、「教育・知識・介護技術等に関する問題」が246件(65.6%