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緊急事態宣言下のゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか。宣言が発令された辺りから自宅でできるアイデアとしてテーブルフォトや鉢植えなどの花の撮影を紹介する投稿や記事を目にしました。 このImaging Worldでもプラモを撮影から逆算して作ってみると新しい発見があって面白いなんて記事を公開したりしてみました。 実のところは今まで手を出しにくかったことに挑戦する時間が出来たってコトにそれっぽい理由をこじつけただけなんですけども… シド・ミード氏の画稿へのオマージュCOVID-19の流行が長引き憂鬱な日が続きますね。写真を撮るにしても買い物や通院のついでにパパッと撮るか、家の中でできることをするかと大幅な制限を余儀なくされている方も多いんじゃないかと思います。こればっかりは仕方ないですけれど、カメラ雑誌やSNSでも家でできる撮影アイデアが紹介されていたりして、みなさん様々に工夫して写
いつかやってくるマンネリカメラの扱いに習熟した、構図のコントロールもそれなりにできるようになってきた。そんなある日、ふと自分の写真に「ちょっと飽きたな」と感じる瞬間がやってきます。いわゆるマンネリやスランプという状態です。 写真を撮ること自体に飽きたわけではない、カメラに触れるのが嫌になったわけでもない。けれど撮った写真を見返してみるとどこかで見たようなものだったり、上手くはまとまっているけれど何が見せたかったのかよく分からないなんてことも。 テーマを決める 私もこれまでに何度も行き詰まりを感じるタイミングがありました。その時々で撮影のスタンスを変えてみたり、主軸にする画角を変えてみたり、それこそ新しいレンズを試してみるなんてこともしました。新しい機材を買ったり使ったりするのは楽しいですしね! けれど、もっと簡単に根本的にブレークスルーする方法があるんです。それがテーマを決めて撮るというこ
公私ともにかなりバタバタしていて、ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。それなりに確信が持てる作例を持って更新するという都合(勝手なこだわりです)のため、もともと更新頻度は高くありませんが… 私の近況はさておき、今回は風景の壮大さを演出していくためにはどんなアプローチが取れるか、ということを考えてみます。 広い・大きい風景≠広角レンズの出番広大な風景を目の前にすると、ついつい広く撮るために広角レンズを選ぶという方も多いと思います。しかし広角レンズはレンズの特性が画面に及ぼす影響が強く、そのアプローチが有効なシチュエーションと逆効果になるシチュエーションが明確にあります。 広角の特性が逆効果を生んだ例こちらは14mmという焦点距離の画角が逆効果となってしまった例。超広角レンズの醍醐味でもある強烈なパース。うまく機能すると大きさをより強く伝えることができる効果です。しかし、広いからといっ
厳しい生存競争を生き残ったカメラアクセサリー飽きっぽいというべきか新しもの好きというべきか、私は頻繁に機材もカメラアクセサリーも色々と試してみたくなってしまうタイプです。そんな入れ替わりの激しい私の撮影機材(とアクセサリー)、言い換えればよりベターなものを求めて常にアップデートを繰り返されているといえます。 今回はそんなアクセサリーを簡単な紹介とともにご紹介してみようと思います。 カメラのメンテナンス用品VSGO センサースワブ・センサークリーニング液セットカメラのセンサーを掃除するクリーニングキットです。MFTのカメラはオリンパス・パナソニックともに強力なダストリダクション機能が付いているので、センサー清掃用品にそれほどお世話になることもないのですが、それ以外のレンズ交換式一眼カメラではしばらく使っているとセンサーにダスト(ゴミ)が付着するのを避けることができません。 軽いものならブロワ
使いやすく高画質のユーティリティーズームSIGMAの誇るARTラインの標準ズーム、SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM ART。いわゆる開放F値4通しの小三元と呼ばれるカテゴリーのズームレンズです。 あらゆる設計要素を、最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発。高水準の芸術的表現を叶えるアーティスティック・ライン コンセプト | レンズ | SIGMA GLOBAL VISION キットズームに不満が出てきた、大三元クラス(24-70mm F2.8)の明るさよりもズームレンジを優先したいといった場合に候補になるカテゴリー。暗い場所でシャッタースピードを1段でも稼ぎたい場合にはF2.8通しのレンズが絶対的に優位ですが、70-105(120)mmという焦点距離を選べることによってレンズを減らせたり、交換の手間を減らせたりといったアドバンテージをもったユーティリティーズームと
写真の消失は恐ろしい、でもバックアップは面倒日増しに増える写真、カメラの高画素化によって大きくなるファイルサイズ。容量の問題については3TBで1万円前後とHDDの低価格化が進みさほど頭を悩ませることもなくなりました、なんてよく聞くフレーズですが写真用ストレージの問題は依然として私たちの前に横たわります。おまけにバックアップとなればHDDを複数用意したり、それらを同期したりとなかなか面倒です。 今や写真のバックアップはTB(テラバイト)単位。HDRや被写界深度撮影のためにブラケット撮影をするとファイル数はさらに膨大です。数万〜数十万に及ぶ画像ファイルの手動コピーなんてやっていられませんし、バックアップソフトを使った同期だってPCの動作がもっさりしたり時間がかかったりと億劫になるハードルの連続です。 前置きがながくなりましたが、上述の面倒さから私は2019年の始めにNAS(Network At
2019年の年始に思うところがあってRAW現像環境を一新しました。 AppleのiMac 4K(21inch Late2015)からHPのPavilion Gaming 15のクリエイターモデルを中心にした環境へ切りかえました。Pavilion Gaming 15は15インチのノートPCですが、コストパフォーマンス重視のゲーミングモデルということもあり、RAW現像用のマシンとして考えてみても十分なパフォーマンスがあります。 今回の構成を選択した基準は「RAW現像を含むデザイン業務がこなせること」です。どこまで参考になるかはわかりませんが、一眼レフやミラーレス一眼でRAW現像を楽しみたいという方にとってPCやストレージまわりをどのように構築するといいのかイメージはできると思いますので、使い方を含めたポイントをまとめます。(個々の機器のレビューなどは別の機会にまとめるつもりですが、ひとまずは大
部屋というフィールドでも無限の学びはあるライティングには様々な学びがあります。写真がうまくなりたいのならここは避けて通れない。それは風景・ネイチャーがメインフィールドであろうと例外ではなく、構図だとか視線誘導だとかそんなことよりももっと本質的な技術。部屋の中で模型を撮影するライティングでさえ、世界を壮大に描く技術に繋がります。 その辺りの何がどうリンクするのかといった話は別の機会に譲りますが、今回は部屋の中に無限の宇宙を現出させようという試みです。題して「背景さよならライティング」です。 プラモというベストプラクティス実際のライティングを考える前に、被写体にプラモデルが適しているという話をしたいと思います。練習になれば被写体はなんだっていいんですが、プラスチックという安っぽさの代名詞みたいな素材と、パーツが組み合わさってあるモチーフを構成することで表出する意味性を併せ持つということがプラモ
構図の意図主題は雲の中に浮かび上がるトマの耳(谷川岳の山頂のひとつ)、山頂へ繋がる稜線にある岩(右手前)とそこから切れ落ちていく渓谷(左中央)、めまぐるしく変わる空模様と時折差す青空。個人的に谷川岳の全部がギュッと詰まったワンシーンです。 一般的な構図パターンに当てはめるとフィボナッチ螺旋構図に収まります。 要素の配置的にはフィボナッチ螺旋構図に収まっていますが、それ以上に前後の質感の対比、左右の凝縮感と抜けの対比と言った要素を組み立てていった結果であって、あまり最初から螺旋に収めようという意識はしていません。 参考までに、撮影時に私が感じている線の流れを赤線で表してみました。概ねフィボナッチ螺旋に沿っているのですが、意識としてはそれ以上に入り組んだ面の流れを気にしています。世界はそんなに単純な線で構成されてないよーということですね。ですので流れがある程度まとまりながらキマるアングルを考え
最近Twitterのタイムラインでよく目にする三脚メーカーLeofoto。これまでにもSIRUIやBENROそしてVanguardなど中国・台湾から安価で品質も良いコストパフォーマンスの高い三脚がリリースされていましたが、どうやら中国ではさらにグレードの高い領域へ入ってきているらしくLeofotoもまた瞬く間に評価を獲得してきているように感じます。 そんな空気に流されてLeofotoのMT-03 + MTB-19という倒立型ボールヘッドにパンニングクランプが組み合わされたミニ三脚を購入してみたのでファーストタッチの印象をまとめてみます。小さくても強いミニ三脚というこのカテゴリーはRRSが先鞭をつけた感がありますが、最近ではGIZTOまで参入してくるなど意外と高いニーズがあるのかもしれません。 サイズ感 サイズ感はManfrottoのPIXI EVOと比べると一回り小ぶりな感じです。特に脚の
彼岸花(曼珠沙華)は標準露出で撮るとうまくいきにくい?秋の到来を告げる彼岸花。 鮮烈な赤と撮り方によって様々な表情を見せる造形も魅力の被写体です。 SNSやフォトコミュニティでも9月になると彼岸花の写真を見る機会が増えますが、ハイキー・やローキーに振った仕上げが多く、中庸な露出の写真は少ないように見受けられます。 夜露や雨の水滴に輝くハイキーな仕上げや、妖艶なイメージを醸すローキーな仕上げは確かに定石ではあるもののなぜ標準的の写真がすくないのか?その理由を探ってみることで色についての理解が深まるのではないかと思います。 標準露出で撮影する彼岸花がなぜうまくハマらないのか?ではどうすれば上手く構成することができるのか?といったことを、実際の写真を分解しながら考えていきます。 色の特性を知っておくまず彼岸花の写真を分解する前に色の基本的な特性を押さえておきます。 ざっくりと私たちの周りには上図
せっかくFUJIFILMのX-T20を持っていったのでフィルムシミュレーションを活かしたRAW現像をやってみようと思います。 ロケーションは白駒の池の近くにあるにゅうの山頂。足下はストンと切れ落ちた崖、眼前には押し寄せる雲海、遠くには東京・埼玉・山梨の境あたりの奥秩父山塊が広がっています。陽が昇ってきてこれから一日が始まるという時間帯、真夏とは言え気温は低く、標高2000mを超える山頂には強く冷たい風が吹き付けてくる。そんな空気をClassic Chromeをベースにして再現していきます。 RAW現像の方向性を確認する 撮影時に意識して撮影はしていてもいざRAW現像を始めると方向性を見失ってしまうこともあります。手を動かす前に、この写真をどんな気持ちで撮影したのか、どう見せたいのかといったことを振り返りつつ、手を入れる場所を整理します。 この写真で表現したいのは場の空気です。 緊張感を演出
夏真っ盛り。休暇に一眼レフやミラーレス一眼を持って登山をするという方もいるのではないでしょうか。今回はそんな山での感情を表現する構図を考えてみます。ちょうど北八ヶ岳の天狗岳でそんな構図にチャレンジしてきたので、それを題材に進めます。やっていることはシンプルですが、複合要素が多いので意外と盛りだくさんです。 風景はパンフォーカスがベストとは限らない今回の構図にはいくつかの定番(セオリー)を意図的に逸脱する要素が含まれているのですが、そのうちの一つ目は前景のアウトフォーカス。ピントは主題の山頂に置きながら手前の斜面を前ボケさせています。 このボケを作るために開放のF4から2段ほど絞ってF8とした理由は2つあって、ひとつはある程度のディテールを認識できるボケ具合であること、もう一つはシャッタースピードをやや遅めにすることで強い風があることを感じさせるという意図からです。 斜面に張り付き山頂を見上
パンフォーカス。レンズの絞りを絞り込み、近景から遠景まで画面全体にピントを合わせる技術で、風景写真などでよく使われる手法です。今回はそんなパンフォーカスの写真の中でボケとは別のアプローチで視線誘導するロジックを考えてみます。 まずは画面を構成する線的要素。岩に根付く高山植物の力強さに惹かれたので、中央付近に置きつつ岩のエッジや山の稜線などで放射線を構成しています。 単純に線的要素でも十分に主役である高山植物に視線が流れる構成にはなっていますが、この写真ではよりスムーズに目が流れる要素が含まれています。それが今回のタイトルにもしているコントラスト。 全体にピントが合っている中でより手前に視線をグッと寄せるのは前後のコントラストの強さの差。近いものはハードに、遠くのものはソフトにすることで自然と手前にあるものを近く感じることができます。 といってもカメラとそれぞれのポイントの間にある空気の量が
これまでSpaceFlierで書いていたレタッチノートという、構図からレタッチを経て1枚の写真を仕上げていく工程を綴ったシリーズ。構図について総合的に理論を解説した書籍などもありますが、1枚の写真を組み立てていく工程を深く掘り下げたものは意外と少ないのではないか?という気がしてひとつのブログにしてみました。今回はそんな思いではじめたImaging Worldの最初の記事。冒頭の1枚の構図をどんなロジックで組み立てたのかということを語ってみたいと思います。セオリーは忘れるさて、はじめましょう。ページ冒頭の1枚はレタッチを... シンプルに中心に据える 撮影ポイントにカメラを設置しました。最終的に撮影した写真を分解すると画面中心を軸に陰陽の対称となる構成ですが、ベースとしてはシンプルに滝をど真ん中に据えるというアプローチをしました。その上で藤懸の滝らしさを表していくために何が必要かを考え、組み
※本記事はLightroom Classic CCでの動作を基にしています。バージョン・環境によってうまく行かない情報がありました。現在検証しています。また、基本的にパラメトリック編集→ポイントカーブ編集の手順が扱いやすく上手くいくようです。 気付いたきっかけはVSCO Film先日ふと有料LRプリセットVSCO Filmに付属しているTool Kitに含まれるContrastというメニュー(プリセット)の中身が気になったので調べてみました。 VSCO Film というのも、このContrastを適用してもLRの基本補正にあるコントラストもトーンカーブもパラメータに変化がないのにたしかにコントラストは変化するのです。 Contrastメニューの元になっているプリセットファイル(XMP)をテキストエディタで開き内容を確認してみるとパラメトリックに関する項目を変更しているようです。パラメトリッ
3月にマイクロフォーサーズとソニーEマウントをニコンのFマウント(D800E)に一本化したばかりなのですが、やはり諸般の事情でサブカメラが必要になったのでフジフイルムのX-T20を購入してみました。仕事の合間にパパッと撮ってきただけなのでレビューというよりインプレッションですが気が付いたことなどをまとめておきます。 X-T20を選んだ理由サブカメラを選ぶ場合、一般的には以下の3つの選び方をするかと思います。 まったく同じ機種(完全なバックアップ)同じマウントで用途をずらした機種(高画素機 or 連写機など)別のアプローチができる機種私の場合、最初は2の方法でD500を検討していました。ニコンの17-35mm F2.8を使えば標準ズームの代わりになりますし望遠域をさらに拡大することもできます。そしてAPS-CということでAFエリアが広く連写も速いのでD800Eが苦手な領域をカバーできます。し
3DCGなどを制作する方にはわりと当たり前のことかも知れませんが、今回は1枚の写真を現像するためにそのロケーションで資料となる写真も集めておこうという話です。 構図といった要素の他に画面を構成する岩や木々など、どんな要素があり、それぞれがどのような表情をしているかを知っておくことは写真を仕上げていく上で重要なポイントです。 画角内に含まれるテクスチャを確認する さて、冒頭の写真はどのような要素で構成されているでしょうか? ざっくりと分けると手前の溶岩、ハイマツやその奥の針葉樹といった植物、その先の空といったところです。しかしよく見てみると岩の中にもごつごつした箇所とスパッとエッジのたった箇所があったり、植物も場所によって生えている木が違ったりしています。私はそれらのテクスチャの違いを確認するために周辺の状況も撮影しておくことがあります。RAW現像のための取材ということですね。 素材写真を撮
たまには機材の話もしてみましょう。今回はこれまで私が使ってきた5本のマクロレンズです。 いわゆるおすすめマクロレンズであったりレビューとせずに印象とした理由はそれぞれ所有していた時期が揃っていなかったり、比較のために同条件での撮影をしていないからです。つまりは感想や印象ですのでその点を踏まえてお読みください。 マクロレンズとはそれぞれのレンズについて触れていく前にマクロレンズとは何かということを簡単に説明します。 撮像面(センサーやフィルム)に対して原寸大以上で撮影できるレンズのことです。35mmフィルム(またはフルサイズセンサー)の撮像面が36mm × 24mm。その面積へ同じサイズ(等倍)以上で撮影できるということですね。35mm判を実寸で鑑賞するということはあまりないので、プリントしたりディスプレイで見る場合は実際のサイズ以上になりちょっと混乱してしまうかもしれません。あくまでマクロ
RAW現像もいいけど撮って出しにこだわりたい理由PENTAX K-3による撮って出し 撮って出しってなに? カメラで撮ったまんまの画像(作品)のことです。撮って出しというとカメラ任せのオートで作り出された写…
登山やハイキングなどをしながらいい眺めだな〜と撮った写真が印象と違っていたということはよくあります。後から人がやってくるとか光が強くてファインダーがよく見えないとか要因は様々ですが、アウトドアで歩きながら1発で狙い通りの写真にするのは難しいものです。そんな時は±1段(計コマ)のブラケットでRAW撮影しています。 さて、今回はそんな状況で撮影されたRAWデータを実際の登山中に見た景色の印象(いわゆる記憶色)に現像で仕上げるという話です。 ※RAW現像はAdobe Lightroom Classic CCで行っていますが具体的なパラメータや操作方法などは詳細には触れません。 STEP1 RAW現像の準備まずはRAW現像の準備から。読みこんだままのデフォルトのRAW(左側)にレンズ補正とプロファイル(旧カメラプロファイル)からカメラニュートラルに設定した上で何をすべきか整理します。 ここまでの状
またまた夕焼けが続いてしまいました。今回は夕焼けによる補色関係の構成にもう一歩踏み込んだ構図を組んでみます。要するに冒頭の写真がどうやってできているかというビジュアルウェイトや指向性に関連した話です。 まずは分解してみる今回の写真は一見すると単純な三分割と三角を組み合わせたものに見えますが一筋縄ではいかない細かい罠がたくさんあります。その罠がなんなのかという話に入る前にまずは冒頭の写真がどう構成されているか分解してみましょう。 船の舳先の並んだラインと舷側のラインで手前に向かう三角形を作っています。いわゆる二点透視ですが、注目して欲しいのは最も手前にある舳先。ここが太陽を通る中心線からズレているのがポイントです。 なぜか傾いて見える問題 舳先をズラしたのはなぜなのかという話の前にこちらの写真を見てください。ほぼ同じ場所・時間に撮影した別カット。水平はしっかりととってあるにもかかわらずちょっ
これまで被写体の構造やコントラストから構図を考えるという記事を続けてきましたが、今回はちょっとそこから離れて色について考えてみます。タイトルにもあるとおり朝焼けや夕焼けになぜ惹きつけられるのかです。横から差し込んでくる光によって浮かび上がるシルエットももちろんその理由のひとつですが、もう少し踏み込んでみると世界がブルーからオレンジのグラデーションに彩られることが大きな理由です。色とは色相・明度・彩度の3属性で表され、それらを体系的にあらわす表色系というものがいくつもあるのですが、ここはざっくり... 全体の色調を整える こちらが元の写真。全体的に暗いのでまずは基本的な色調を整えます。 こんな感じです。全体の明るさを上げ、朝焼けのピンクを強調した程度で特別なことはしていません。これから夜が明けるぞという雰囲気はありますが、このままだと手前側がちょっと寂しいかなという印象です。 アクセントにな
これまで被写体の構造や写真のフォーマットが持つ特性からのアプローチで構図を組む手法を紹介してきました。 ファインダーを覗く前に構造を理解しよう【棒ノ嶺 1/2】長方形というフォーマットを使い切る対角線構図今回はそれらからもう一歩踏み込んだ、いや、併用することでより強い構図を組むためにコントラストについて考えてみたいと思います。 印象的なシーンを見つけた。しかし… 公園を歩いていると1本の枝振りが見事な木を見つけました。周りに池があったりツツジが咲いていたり、ついシャッターを切りたくなるシーン。 私ももちろん。カメラの設定を合わせてシャッターを切りますが、ちょっとピンと来ない。(中央奥のふたりや木の下にある案内版はおいておくとして)構図的には良いところに収まっているのにパッとしないのは、画面のコントラストに理由があります。 目を細めて見てみる 現場では目を細めてみたりしながら確かめるのですが
私(タケル)が作ったLightroom プリセットやニコン製一眼レフ用のカスタムピクチャーコントロール(CPC)のダウンロードページです。 Lightroom PresetGeneric Breach Bypassオリンパス製ミラーレスカメラに搭載されたArt Filter「ブリーチバイパス I / II」を模して、併用していた他社カメラでも同様の効果が得られるよう設定したLightroomプリセットです。とはいえ、あくまで「風」です。 ダウンロードファイルはXMP形式のLightroomプリセットファイルとlrtemprate形式のファイルが含まれています。 Generic Breach Bypass I Generic Breach Bypass II ダウンロード:Generic Breach Bypass I / II IW Contemporary Film Presets私の別
写真は四角い普段なにげなく見る写真。 丸いフレームに加工するなどの特殊な例を除いて基本的に四角いですよね? そう、写真は四角い。3:2や4:3、最近だと16:9なんて比率もありますがだいたい長方形です。そして四角という文字通り4つの角があります。 では今回はこの四角であるという特性を意識したフレーミングを考えてみましょう。 角の特性先ほど四角には4つの角があると書きました。これ、ものすごく大事なことです。 長方形というフォーマットには必ず4つの頂点と4つの辺が存在します。そしてそれぞれが直角に交わり絶対的なルールとして四角い枠を形成します。否が応でもフレームとの平行性を意識させられるからこそ、意図して崩した場合を除いて水平を取った方がいいという話になるわけです。 水平取るのは基本!という理由はフォーマットの特性にあるというわけですね。 一方で(私だけかも?)角の特性については触れられること
これまでSpaceFlierで書いていたレタッチノートという、構図からレタッチを経て1枚の写真を仕上げていく工程を綴ったシリーズ。構図について総合的に理論を解説した書籍などもありますが、1枚の写真を組み立てていく工程を深く掘り下げたものは意外と少ないのではないか?という気がしてひとつのブログにしてみました。今回はそんな思いではじめたImaging Worldの最初の記事。冒頭の1枚の構図をどんなロジックで組み立てたのかということを語ってみたいと思います。セオリーは忘れるさて、はじめましょう。ページ冒頭の1枚はレタッチを... その中で最終的にフィボナッチ螺旋に合わせた構図を決定したのですが、今回はそこからどのように仕上げていくのかというレタッチ設計の話をしたいと思います。まずはレタッチ前後を見比べてみましょう。 レタッチの設計その上で、撮影時にどのような意識をしていたかを振り返ってみます。
これまでSpaceFlierで書いていたレタッチノートという、構図からレタッチを経て1枚の写真を仕上げていく工程を綴ったシリーズ。構図について総合的に理論を解説した書籍などもありますが、1枚の写真を組み立てていく工程を深く掘り下げたものは意外と少ないのではないか?という気がしてひとつのブログにしてみました。 今回はそんな思いではじめたImaging Worldの最初の記事。冒頭の1枚の構図をどんなロジックで組み立てたのかということを語ってみたいと思います。 セオリーは忘れる さて、はじめましょう。 ページ冒頭の1枚はレタッチを施した完成した写真。一方で上の写真はその素材となった写真です。都合上すでに構図が決まってしまった写真ですが、皆さんは写真の構図を決定するときどんなことに注意して決めているでしょうか? よく言われる、または目にする三分割や三角、またはS字だったり螺旋構図といったセオリー
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