静かな放課後、学校の図書室はいつもと変わらない静寂に包まれていた。 大人しい性格の男子高校生、祐一は、いつものように本棚を巡りながら、今日も一冊の本を手に取った。 それは、古びた革表紙の「魔術書」だった。 「これ…魔術の本?何で学校に?」 手の中に収まったその本を見つめ、少し興味を持ちながらページをめくると、不思議な言葉や絵が並んでいた。 だが、その時、不意に背後から声がした。 「ねぇ、それ、面白そうじゃない?」 振り向くと、そこには幼馴染の美咲が立っていた。 明るくて活発な彼女は、クラスでも目立つ存在だったが、祐一とは小さい頃からの友達だった。 「美咲、こんな信憑性のないもの、特に面白くは…」 「でも試してみたら?何か起こるかも!」 美咲は祐一の手から本をひょいと奪い取り、笑顔でページをめくり始めた。 「ほら、見て!なんか面白そうなのあるじゃん。これ、試してみようよ!」 ページに描かれて