歯を抜かれるスローロリス。写真提供:International Animal Rescue 小さな体に大きな目をした、アジアの熱帯雨林に住むキュートな霊長類、スローロリスをくすぐる動画を見たことはあるだろうか? 動画の裏には、厳しい現実がある。密猟者は、ロリスを野生から引き離すだけでなく、母親を殺してこどもを奪うことさえある。捕まったロリスは、麻酔もなしでペンチで歯を抜かれ、この段階で死んでしまう個体も多い。しかも、飼い主にくすぐられるスローロリスは、少しも喜んでなどいない。実際には、くすぐられて両腕を上げるのは防御のためで、スローロリスはわきの下にある毒腺を露出させ、「飼い主」から身を守ろうとしているのだ。英国に本部をおく動物愛護団体、インターナショナル・アニマル・レスキューは、新たに開始したキャンペーン「Tickling is TORTURE (くすぐりは虐待)」で、ペットトレードの残