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kandliterature.hateblo.jp
以前に別館で書いたシルヴィア・プラスについての記事を本館に移しました。 kandliterature.hateblo.jp 描かれているのは人間を修理する工場であり、ここで留意しなくてはならないのは、語り手が“修理されるべき”対象であるという点であろう。工場で修理される語り手は、自分自身について「新品のようによくなるだろう」と述べ、過去の自分を忌避すべきものとして捉えているように思われる。新品とはつまり、自己の歴史をぬぐい去って白紙の自己に戻ることにほかならず、現在の自己から過去をすべて切りはなすことを意味する。恐ろしいことに、ここでは出自も、他者との関わりも、自己の歴史がすべて否定されてしまっている。こうした人間をプラスは「石たち(Stones)」と呼び、断絶した自己を石化(Petrification)した自己として捉えた。
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