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ノーベル賞
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はじめに 本年5月27日に,国家戦略特区法の改正案,いわゆる「スーパーシティ法案」が国会で成立した.新型コロナウイルス禍の拡大に伴う緊急事態宣言発令中の成立であり,報道などでは,遠隔医療の本格導入を始めスマート技術を用いた感染対策の進展に期待する声も多く聞かれた. このスーパーシティ構想の背景としてAIやビッグデータを活用して社会のあり方を根本から変えるような都市設計を目指す動き,すなわちスマートシティの建設が世界各地で本格化していることが指摘されている.そのようなスマートシティの代表的な例として,内閣府の資料にも挙がっているのが中国浙江省杭州市の「シティ・ブレイン」である (内閣府地方創生推進事務局2020).シティ・ブレインは,市街を走行中の自動車の情報をライブカメラを用いて収集,そのビッグデータをAIで分析してドライバーにフィードバックすることで都市の混雑を解消し,交通事故を減少させ
感染症拡大の理解の難しさ 感染症の広がり方は,指数関数で特徴づけられる典型的な非線形現象であることから,なかなか直感的に理解するのが難しい.さらに,感染の広がりは時間遅れや空間的広がり,人々の行動の特性など,多数の要因を考慮しなければならないため,全体像を直感的に把握することがより難しくなる.このため,式の読み方やグラフの解釈で議論百出し,混乱や不信が広がっているようにも見える. 本コラムでは,少しでも感染症流行の理解の一助となることを願い,人の移動と流行の関係についての簡単なシミュレーションを使って考察していきたい. 具体的な議論の題材としては, Covid-19対策で現在要請されている空間移動に関する要請のうち,旅行や帰省等の都道府県を超えての移動を控えて欲しい,というものを取り上げてみたい.直感的には,県を跨ぐ遠距離の移動を許すと拡散が加速するようにも思えるが,一方で,遠距離の移動が
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