浸水した東京メトロ市ケ谷駅=2024年8月21日午後7時ごろ、「GZL-コイチ」さんのX(ツイッター)より 東京都心がゲリラ豪雨に見舞われた21日夜、都営地下鉄で35年ぶり、東京メトロで20年ぶりに駅構内が浸水した。「想像を超える雨量」で、従来の浸水対策が時間的に間に合わなかったためだ。台風10号による影響が懸念される中、当日に何が起きたのかを改めて取材した。 水圧で止水板の扉開かず 気象庁は21日午後7時、港区付近で1時間に100ミリの雨を観測したとして、記録的短時間大雨情報を出した。 東京メトロ南北線と有楽町線が乗り入れる市ケ谷駅(千代田区、新宿区)では、6番出入り口から大量の雨水が流れ込み構内が浸水した。この日、乗り換えで同駅を利用した40代の男性会社員は「改札に来たら膝くらいの高さまで浸水していた。あり得ない光景に恐怖を覚え、急いで高いところに移動した」と振り返る。